動物園で見れるコツメカワウソはペット飼育できる?特徴、生態、生息地について紹介、解説していきます。カワウソの仲間では最も小さい種類で、東南アジアの小河川などに生息しており、ペットとして飼育する家庭も多くいますが、実際のところは絶滅危惧種に指定されています。
コツメカワウソとは? 基本ステータスについて
コツメカワウソは哺乳綱食肉目イタチ科ツメナシカワウソ属に属する哺乳類です。学名はAonyx cinerea。体長は41 – 64cm、尾長25 – 35㎝、体高20㎝で体重は2.7 – 5.4kgあります。情報の一覧は以下の通り。家族でこの類を見てみることをおすすめします。
Japanese(和名) | コツメカワウソ |
English(英名) | Asian short-clawed otter Asian small-clawed otter Oriental short-clawed otter Oriental small-clawed otter Small-clawed otter |
scientific name(学名) | Aonyx cinerea |
classification(分類) | Mammalia、 Carnivora、Mustelidae、Aonyx 哺乳綱、食肉目、イタチ科、ツメナシカワウソ属 |
IUCN Status(保全状況) | VULNERABLE |
Length(体長) | 41 – 64cm |
Weight(体重) | 2.7 – 5.4kg |
分類について
コツメカワウソは本種のみで、コツメカワウソ属を構成しています。コツメカワウソは以下の亜種の分類・分布が確認されています。それぞれインド、マレーシア、ミャンマー、ベトナム、タイなどに分布しています。
- Aonyx cinerea cinerea
- Aonyx cinerea concolor
- Aonyx cinerea nirnai
生息地について
コツメカワウソは東南アジアの各国に広く分布しております。
特徴は?どんな感じの生物なのか?
コツメカワウソたちは河川や沼地・海岸・マングローブ林・水田などに生息しています。爪が小さいことからその名前が付きました。昼行性ですが夜間に活動することがあります。背面は灰褐色や薄黒褐色で、喉や耳、鼻は白や灰白。足幅は狭く、ラッコのような水掻きは指趾の最後の関節まで達しています。運動量がとても多いカワウソで飼育すると疲れます。小さな水かきで泳ぐことができ泳ぎながらカニやカエル、魚の群れを食べることもできます。
性格はどんな感じなのか?
コツメカワウソは遊ぶことが大好きです。運動量がとても多いため、おもちゃなどを与えて退屈にならないなどの工夫が必要です。ペットとのスキンシップを積極的に取りたいという人に向いている動物で鳴き声もとても大きいです。
生態はどうなっているのか?
コツメカワウソは生き物の中でも海など水中で両生類、甲殻類、貝類、昆虫、魚類、爬虫類などを食べて生活します。同じなかまと協力しながら捕食するのが上手で得意。繁殖様式は胎生で発情間隔は24 – 30日。年中繁殖が可能です。1回に1 – 6頭産むことが可能。子育てをしたあと、性成熟は2年程度で、飼育下での寿命は15年になります。
天敵はいるのか?
コツメカワウソの天敵はワニなど水辺に棲んでいる肉食動物になります。
コツメカワウソは絶滅危惧種なのか?
残念ながらコツメカワウソは絶滅危惧種(レッドリスト)に指定されています。さらにワシントン条約により国際取引が厳しく制限されている状況です。過去30年間で野生のコツメカワウソの個体数は、およそ30%減少したと言われています。現在はニュースなどで報道されることも多くカナダカワウソやオオカワウソなどとともに水族館などの場所でイベントなどで展示もあります。保護されている動物です。
水田を荒らす害獣
コツメカワウソは実際に触れてみるとわかりますがとても良く動きます。それがゆえにいたずらもとても好きです。害獣とみなされることもあり、農家により駆除されることも多いです。農地開発や森林伐採による生息地の破壊も進んでおり、生息数は減る一方です。
毛皮用の狩猟など
毛皮用の狩猟などで乱獲されています。さらにはコツメカワウソはペットとしての需要も高いため、この理由でも乱獲されます。密猟・密輸が横行しているのが実態です。
コツメカワウソはペット飼育できる?
飼育難易度は非常に高いペットです。というのも絶滅危惧種に指定されていますし、ワシントン条約により国際取引が厳しく制限されています。
カワウソの費用相場は?
カワウソの費用相場は日本円で換算すると1頭あたり100万円以上と言われています。すでに国内にいる個体や、そのペアから生まれた個体などを動物園や水族館から引き取ることも検討しましょう。
飼育に必要なもの
飼育に必要なものはカワウソ用の部屋、トイレ、おもちゃ、餌が必須です。トイレには犬や猫用のケージがおすすめです。コツメカワウソは遊ぶことが大好きですから玩具も必須でしょう。エサはキャットフードなどをメインにして魚類や甲殻類などは副食を与えましょう。またプールもあると尚良いです。
スキンシップをして慣れること
コツメカワウソは人懐っこい性格で、飼い主とのスキンシップが大好きです。飼い主を噛むこともありますが、指を引っ込めるのとケガするので敢えて引っ込めず注意するようにしてください。顎の筋肉が非常に発達しており、大型犬並の力を持つといわれています。甘噛みすることがほとんどでしょうが、気をつけてください。
病気にも注意
カワウソは寄生虫、食欲不振・下痢などのリスクがあります。とくにエサとして与える魚介類に寄生虫がいるケースがあります。購入した状態で与えず、冷凍するなど工夫も必要になります。
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