ハイラックスはどんな動物?特徴、生態、生息地について解説します。ケープハイラックスがとても有名で動物園で飼育されてることが多いのですが、他にも亜種が存在します。そして彼らはそもそも絶滅危惧種なのか?も併せて紹介していきますので参考にしてみてください。
ハイラックスとは? 基本ステータスについて
ハイラックスはイワダヌキ目(岩狸目)ハイラックス科に属する哺乳類です。体長は40~50cm、体重は2.5~5kgあります。学名はProcavia capensis。情報の一覧は以下の通り。
| Japanese(和名) | ハイラックス |
| English(英名) | Hyrax |
| scientific name(学名) | Procavia capensis |
| classification(分類) | Mammalia、Hyracoidea、 Procaviidae 哺乳綱、イワダヌキ目、ハイラックス科 |
| IUCN Status(保全状況) | LEAST CONCERN |
| Length(体長) | 40~50cm |
| Weight(体重) | 2-5kg |
分類について
ハイラックス科に属する哺乳類はこれだけです。以下の亜種が存在します。
- キノボリハイラックス属 Dendrohyrax
Dendrohyrax arboreus ミナミキノボリハイラックス Southern tree hyrax
Dendrohyrax dorsalis ニシキノボリハイラックス Western tree hyrax - イワハイラックス属 Heterohyrax
Heterohyrax brucei キボシイワハイラックス Yellow-spotted hyrax - ハイラックス属 Procavia
Procavia capensis ケープハイラックス Rock hyrax
生息地について
ハイラックスは主にアフリカの南部に生息しています。
1. 地理的分布
- 主な地域: アフリカ大陸と中東
- 具体的な分布:
- サハラ以南アフリカ全域
- アラビア半島の一部
- 山岳地帯、岩場、サバンナ
2. 生息環境の特徴
- 岩場・崖:
- 岩の割れ目や洞穴で隠れる
- 捕食者から身を守る安全な場所
- 森林・サバンナ:
- 木や低木の茂みで採食
- 開けた草原でも、岩陰や穴に隠れて暮らす
- 水場:
- 水に依存せず、葉や植物から水分を摂取可能
- 乾燥地にも適応
3. 生息条件
- 安全な隠れ場所があることが最重要
- 採食できる植物がある場所
- 群れで生活できる環境
- 岩場や洞穴で集団生活
- 標高が高い山岳地帯から乾燥サバンナまで幅広く適応
特徴は?どんな感じの生物なのか?
ハイラックスは分類的にはゾウに近い特徴を持つ原始的な動物でネズミではありません。背中に臭腺(背腺)があり、前肢の指は4本。後肢の趾は3本あります。ゾウの牙と同じように上顎の切歯は一生のび続けます。比較的小型の動物で、普段は岩の割れ目などでこっそり隠れて活動をしています。体温調節の能力が弱いため日光浴や体を寄せ合うことで体温を上げたり、岩陰などに隠れて体温を下げる傾向があります。
1. 外見の特徴
- 体格
- 体長:約30〜50 cm
- 体重:約2〜5 kg
- 小型でずんぐりした体型
- 毛色
- 茶色や灰色、淡褐色が多い
- 種によって背中に縞模様や斑点がある個体も
- 頭部・顔
- 丸い顔、短い耳
- 目は大きく、好奇心旺盛な印象
- 脚・足
- 足裏にはパッドがあり、岩場や断崖を歩きやすい
- 前足は小さく器用で、植物をつかむことができる
- 尾
- 種によってはほとんどないか短い
2. 行動・性格
- 活動時間
- 日中活動(昼行性)
- 採食や休息を日中に行う
- 性格
- 好奇心が強く、警戒心もある
- 社会性が高く、群れで生活
- 群れ生活
- 小規模(5〜30頭程度)の群れで岩場や洞穴に集まる
- 群れで互いに警戒し、鳴き声で危険を知らせる
3. 生態的特徴
- 食性: 草食・葉食・果実・樹皮など
- 防御:
- 捕食者(猛禽類、ヘビ、肉食哺乳類)から岩陰や洞穴で身を守る
- 群れで見張りを立て、危険を察知するとすぐ隠れる
- 適応:
- 岩場や断崖の上を巧みに移動できる
- 乾燥地や水が少ない環境でも生きられる

性格はどんな感じ?
ハイラックスはとても小型の動物であると言うことがあり、警戒心が強く、臆病な性格です。ただし外敵から襲われた際はとても攻撃的になり、鋭い切歯で嚙みついてくることもありますし威嚇もします。
ハイラックスの性格の特徴
- 好奇心旺盛で観察力が高い
- 周囲の環境や他の動物に興味を示す
- 岩場や洞穴の周囲をよく観察して移動
- 警戒心が強い
- 捕食者(猛禽類、ヘビ、肉食哺乳類など)に敏感
- 危険を察知すると素早く岩陰や洞穴に隠れる
- 群れの仲間と鳴き声で危険を伝える
- 社交的で群れ生活を好む
- 小規模(5〜30頭程度)の群れで生活
- 群れの中で互いに警戒し合い、安全を確保
- 仲間同士で体を寄せ合って休むことも多い
- 穏やかで攻撃的ではない
- 基本的に温厚で争いは少ない
- 危険やストレスがある場合は逃げることで対応
- 活動パターン
- 昼行性で日中に活動
- 採食と休息を交互に行う
- 岩場の上で日光浴をしながら体温調整
生態はどんな感じ?
ハイラックスは草、果実、花などを食べます。繁殖は年に一度で、その時期は地域によって異なります。妊娠期間は7か月程度あり、寿命は10年から15年程度と言われています。
1. 生活様式
- 群れで生活
- 群れの規模は5〜30頭程度
- 群れで互いに見張りを立て、危険を早期に察知
- 昼行性(diurnal)
- 日中に採食や移動
- 休息や体温調整も日中に行う
- 隠れ場所の活用
- 岩の割れ目、洞穴、樹洞などを住処に利用
- 捕食者から身を守るために必須
2. 食性
- 主に草食
- 草、葉、樹皮、果実を食べる
- 水にほとんど依存せず、植物から水分を摂取可能
- 採食行動
- 群れで同時に採食することが多い
- 移動しながら安全な場所で食べる
3. 繁殖と子育て
- 繁殖期
- 年間を通じて繁殖可能
- 妊娠期間
- 約7〜8か月
- 出産
- 1〜3頭程度
- 群れの中で母親が育てる
- 幼獣の成長
- 生後すぐに母親と群れの行動に付き添う
- 数週間で自分で採食できるようになる
4. 適応と行動
- 捕食者からの防御
- 岩場や洞穴に隠れる
- 群れで見張りを立て、危険を鳴き声で知らせる
- 環境への適応
- 高温乾燥地、山岳、岩場など多様な環境に適応
- 岩場や断崖を巧みに移動できる
天敵はいるのか?
ハイラックスはとても小さな生き物と言うこともあり、ライオン、ジャッカル、ヘビ、フクロウなど天敵は多くいます。とても小さいため、外敵だらけなのが実態です。

ハイラックスの幼獣について
ハイラックス(Hyrax)の 幼獣(子供)の特徴や成長過程 について詳しく整理します。
1. 出生
- 妊娠期間: 約7〜8か月
- 出産数: 通常1〜3頭
- 新生児の特徴:
- 体重:約50〜150 g(種による)
- 体長:約10〜15 cm
- 毛は短く、母親より淡い色
- 目は開いて生まれることが多く、すぐに周囲を認識可能
2. 母親との関係
- 出生直後から母親と密接に行動
- 群れの保護の下で安全に過ごす
- 母親は幼獣を舐めたり抱き寄せたりして体温を保つ
3. 成長と行動
- 生後数日〜数週間:
- 母親のそばで休息
- 岩場や洞穴の隠れ場所を覚える
- 生後2〜3週間:
- 自分で少しずつ採食を開始
- 群れの行動に付き添う
- 生後1〜2か月:
- 完全に群れの動きについて行けるようになる
- 危険察知や隠れる方法を母親や群れから学ぶ
4. 特徴
- 性格: 好奇心旺盛で観察力が高い
- 防御: 母親や群れに守られ、捕食者から身を守る
- 適応: 岩場や洞穴での生活にすぐ適応
ハイラックスは絶滅危惧種なのか?
現在どの亜種も絶滅危惧種ではありません。そのため比較的、生息数が安定しております。
1. 世界的な保護状況(IUCNレッドリスト)
| 種類 | 分類(絶滅危惧度) | コメント |
|---|---|---|
| ロックハイラックス(Procavia capensis) | LC(Least Concern:軽度の懸念) | 南部・東部アフリカに広く分布し、個体数は比較的安定 |
| ツリー(樹上)ハイラックス(Dendrohyrax spp.) | LC(種類によるがほとんど安定) | 森林地帯や樹上生活に適応、個体数は比較的安定 |
| 他の希少種(例:山岳ハイラックスなど) | 一部NT(Near Threatened:準絶滅危惧) | 生息地の減少や局所的な狩猟で減少傾向がある場合もある |
ポイント:一般的なロックハイラックスやツリーハイラックスは 絶滅危惧種ではなく個体数は安定。
一部の限定的な生息地の種では準絶滅危惧(NT)の場合がある。
2. 絶滅リスクの要因
- 生息地の破壊:農地開発や森林伐採
- 狩猟圧:地域によっては食用や害獣として駆除される
- 局所的な個体群減少:特に山岳や限定的な岩場に住む種
3. 日本での保護状況
- 自然分布なし
- 飼育個体もほとんどなし
- 研究や教育目的で飼育する場合は、ワシントン条約(CITES)などで管理される
ハイラックスはペットとして飼育可能?
ペットとして飼育することは可能です。 ただし、ペットとして家庭に迎え入れるのは簡単なことではありません。 というのも攻撃的な性格を持っているため、一般人ではかなり苦戦します。ハイラックスの入手は簡単ではありません。近所のペットショップで購入できることはほとんどないため、動物園に問い合わせをしましょう。入園すれば園内でイベントなど案内がありますので最初は展示されているものと時間があるときにふれあいして鑑賞がおすすめ。
温度管理は必須
ハイラックスは体温調節が得意ではありません。そのため、昼間は25度以上、夜間は20度程度でエアコンや暖房、扇風機を使って調節が必須になります。そのためには室内でしっかり守ってあげる必要があります。
隠れ家
ハイラックスは普段、岩の割れ目などに隠れて生活をする傾向があります。隠れ家が必要になります。隠れ家となるものをケージ内に設置してあげましょう。敷材も併せて用意してあげてください。
ペットフード
草、果実、植物、花がハイラックスは好みます。飼育下でもスーパーなどで購入できる新鮮な野菜や果物が適切と言えます。



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