スナメリはどんな動物?特徴、生態、生息地(瀬戸内海地方や水族館で見れる魚)について解説します。スナメリはとても小型のイルカで可愛らしさがあります。ペルシャ湾からパキスタン、インド、バングラディシュなどのインド洋に広く生息をしています。
スナメリとは? 基本ステータスについて
スナメリはネズミイルカ科スナメリ属に属する小型のイルカ。学名はNeophocaena phocaenoides、漢字は砂滑。全長は1.5-2m、体重は50-60kgあります。情報の一覧は以下の通り。
| Japanese(和名) | スナメリ |
| English(英名) | Finless porpoise |
| scientific name(学名) | Neophocaena phocaenoides |
| classification(分類) | Mammalia、Cetacea、 Hylobatidae、Symphalangus 哺乳綱、クジラ目、ネズミイルカ科、スナメリ属 |
| IUCN Status(保全状況) | ENDANGERED |
| Length(体長) | 1.5-2m |
| Weight(体重) | 50-60kg |
科学的分類
- 界:動物界 (Animalia)
- 門:脊索動物門 (Chordata)
- 綱:哺乳綱 (Mammalia)
- 目:クジラ目 (Cetacea)
- 亜目:ハクジラ亜目 (Odontoceti) – 歯のあるクジラ類
- 科:ネズミイルカ科 (Phocoenidae)
- 属:スナメリ属 (Neophocaena)
- 種:Neophocaena phocaenoides(スナメリ)
生息地について
スナメリは主にインド洋などの海域に分布しています。現在は日本でも伊勢湾、仙台湾、瀬戸内海など場所で見れます。ネットのページで生きものの頭や背中、隆起などが撮影された写真が見れます。たくさん資料があり研究が進んでいます。
1. 地理的分布
- 分布域:インド洋西部~東南アジア、東アジア沿岸
- 中国沿岸、黄海、東シナ海、ベトナム湾、タイ湾など
- 日本では瀬戸内海や東京湾などの沿岸域でも確認されることがある
2. 水域の特徴
- 浅い沿岸域を好む
- 水深10〜50m程度の浅瀬や湾内
- 河口や内湾にも出現
- 塩分濃度が低い汽水域でも適応可能
3. 移動と群れ
- 小規模の群れで行動(数頭〜十数頭)
- 餌を求めて沿岸を移動するが、遠洋にはあまり出ない
4. 環境条件
- 水温:温暖な沿岸域を好む
- 餌の豊富な浅瀬が生息の鍵
- 過密漁業や開発により生息域が影響を受ける
特徴は?どんな感じの生物なのか?
スナメリは体色は銀白色のような明るい灰色で頭部は丸みを帯びています。尾びれは三日月型。スナメリには背びれがないためとても特徴的で目立ちます。外洋で見られることは滅多にないためあまり人間が目にすることは多くありません。スナメリは、普通は水深50m位までの浅い海域で住んでいることが多く、河口で見れます。
1. 体の特徴
- 体型:小型の歯クジラで、丸みのある体型
- 体長:成獣で約1.4〜2.0 m
- 体重:50〜70 kg
- 背びれ:小さく三角形で目立たない
- 顔:口先が丸く、イルカのような長いくちばしはない
- 色:背中は灰色、腹部は白っぽく、全体的に単色で滑らかな体表
2. 動き・行動
- 沿岸域の浅瀬を泳ぎ、小規模な群れ(数頭〜十数頭)で行動
- 鋭いジャンプや派手な動きは少なく、穏やかに泳ぐことが多い
- 餌を探しながらゆっくり移動する
3. 食性
- 肉食性(魚食中心)
- 小型魚類、エビ、イカなどを捕食
- 水深の浅い場所で、海底近くや水中を素早く動きながら捕食
4. 社会性
- 小規模群れで生活
- 群れ内で穏やかにコミュニケーションをとる
- 人間に対して臆病で、船や騒音を避ける傾向

性格はどんな感じなのか?
スナメリはとても社会性の強い規律を重視する動物です。普段は群れで見られることがあります。ただ単独で行動していることも多いです。
1. 穏やかで臆病
- 基本的におとなしく穏やかな性格
- 人間や船などの音や活動に敏感で、接近するとすぐに逃げる
- 派手にジャンプしたり攻撃的に行動することはほとんどない
2. 社会性
- 小規模群れで生活(数頭〜十数頭)
- 群れ内では協調して泳ぎ、餌を探す
- 縄張り争いや激しい競争は少なく、平和的に共存
3. 警戒心が強い
- 水面近くでゆっくり泳ぐが、危険を察知すると素早く潜る
- 沿岸に生息するため、環境の変化や人間の存在に敏感
4. 餌取り・行動の特徴
- 捕食活動も穏やかで計画的
- 小魚やエビを効率的に捕るため、集団での協力行動が見られる
生態はどんな感じなのか?
スナメリは魚類や甲殻類、無脊椎動物などを食べて生活をしています。繁殖期はバラバラで妊娠期間は10か月程度あります。野生では23年生きることが可能です。
1. 生活環境
- 沿岸・河口・内湾に生息
- 水深10〜50mの浅瀬を中心に活動
- 内湾や河口の汽水域でも生活可能
- 遠洋にはほとんど出ない
- 浅瀬や餌場が豊富な沿岸域を好む
2. 食性
- 肉食性(魚食中心)
- 小型魚、エビ、イカなどを捕食
- 水中を素早く泳ぎながら獲物を捕らえる
- 食物が豊富な沿岸域を移動しながら採餌
3. 社会性・群れ構造
- 小規模群れで行動(数頭〜十数頭)
- 群れ内では協調して泳ぎ、餌場を探す
- 社会的争いは少なく、平和的に共存
4. 行動パターン
- 昼行性で日中に活動
- 水面近くでゆっくり泳ぎ、餌を探す
- 危険を察知すると素早く潜水して回避
- 群れで移動しながら餌を分散して探す
5. 繁殖
- 性成熟:2〜4歳
- 妊娠期間:約10〜11か月
- 出産数:通常1頭
- 子育て:母親が抱き、数か月間授乳
- 子どもは母親に依存して生活し、水面や浅瀬で親の後を追う
天敵はいるのか?
スナメリはサメが最大の脅威になります。

スナメリの幼獣について
スナメリ(Neophocaena phocaenoides)の幼獣(赤ちゃん)について整理します。沿岸に生息する小型ハクジラとして、母親依存が非常に強いです。
1. 誕生と体の特徴
- 出生体重:約5〜10 kg
- 体長:約70〜90 cm
- 外見:成獣とほぼ同じ体型だが小型で柔らかい皮膚
- 背びれ:成長とともに小さく目立つ三角形の背びれが形成される
- 口先:丸く短い、イルカのようなくちばしはない
2. 母親依存
- 生後数か月間は母親に付き添いながら泳ぐ
- 授乳期間は約6〜12か月
- 母親の背中やそばに寄り添い、危険時は母親に守られる
3. 成長と発達
- 自力で泳ぐ能力の習得:生後数週間で母親に追従して泳ぐ
- 採餌習得:母親が捕った小魚を見て学習
- 社会性の学習:群れの動きや危険回避を観察して覚える
4. 行動の特徴
- 母親のそばで遊びながら運動能力を鍛える
- 水中での潜水や方向転換を学ぶ
- 危険や刺激に敏感で、母親の指示や動きに依存
5. 捕食者からの防御
- 自力では天敵から身を守れないため、母親や群れの保護が不可欠
- 潜水能力を早期に習得することで生存率を高める
スナメリは絶滅危惧種なのか?
スナメリは絶滅危惧種に指定されています。中国の長江流域では絶滅が危惧されていてこの海域では特に危機的です。綺麗な海でしか確認できないことから人間による海洋汚染が最大の脅威で、人間の環境破壊により危機的な状況にあります。
1. IUCNによる評価
- 分類:VU(Vulnerable/絶滅危惧Ⅱ類)
- 評価理由:
- 沿岸域に限定的に生息しており、分布域が限定される
- 人間活動による影響が大きい
2. 絶滅の脅威
- 漁業との衝突
- 底引き網や定置網にかかる「混獲(巻き込まれ)」で死亡することが多い
- 沿岸域での漁業が激しい地域で特に被害が大きい
- 生息地の劣化
- 河口や沿岸の埋め立て、工業開発、汚染などで生息環境が減少
- 水質汚染や騒音もストレス源となる
- 餌の減少
- 小魚やエビなど沿岸の獲物が減少すると生存に影響
3. 保護状況
- 沿岸保護区や国際的規制の下で生息保護が進められている
- **CITES(ワシントン条約)**で国際取引が制限されている
- 漁業や開発による混獲防止が重要
スナメリはペットとして飼育可能?
スナメリは絶滅危惧種で一般人が飼育することができません。水族館などで鑑賞してイベントなどで案内してもらうことをおすすめします。
1. 飼育の難しさ
① 生息環境の特殊性
- 沿岸や河口の浅瀬で生活する海洋哺乳類
- 水深や水流、塩分濃度など特定の環境が必要
- 家庭の水槽や小型プールでは再現不可能
② 社会性とストレス
- 小規模群れで生活する社会性があり、単独飼育は不適切
- 高い知能を持ち、環境が狭いとストレスで健康障害や攻撃性が出る
③ 食事管理が困難
- 小魚、エビ、イカなどを捕食
- 海水や餌の鮮度・種類を適切に管理するのは家庭では不可能
④ 健康管理の難しさ
- 海水環境や病気予防、運動スペースが不足すると健康を損なう
- 野生個体はストレスに非常に弱い
2. 法律的制限
- スナメリは多くの国で野生動物保護法やCITES条約の対象
- 捕獲・輸入・飼育は法律違反となり、罰則の対象
- 日本でも特別な許可なしで飼育は不可
3. 安全上の問題
- 野生のスナメリは人間に慣れておらず、ストレスや攻撃性リスクが高い
- 海洋哺乳類特有の疾患や寄生虫のリスクもある



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