アデリーペンギンの特徴、生態、生息地について解説します。アデリーペンギンは南極大陸に住んでいることから、あまり会う機会がありません。しかし動物園や水族館では多数のペンギンが飼育されており、とても見かける機会が多くあります。
アデリーペンギンの基本情報について
アデリーペンギンはアデリーペンギン属に属する鳥類。学名はPygoscelis adeliae。体長は60-70cmで体重は5kgくらいあって南極大陸で繁殖するペンギンはこの種とコウテイペンギンのみ。
| Japanese(和名) | アデリーペンギン |
| English(英名) | Adelie penguin |
| scientific name(学名) | Pygoscelis adeliae |
| classification(分類) | Sphenisciformes, Spheniscidae, Pygoscelis ペンギン目ペンギン科アデリーペンギン属 |
| IUCN Status(保全状況) | LEAST CONCERN |
| Height(身長) | 60-70cm |
| Weight(体重) | 2-5kg |
分類はどうなるの?
アデリーペンギンはアデリーペンギン属に属しています。アデリー ペンギンの標本は、1830年代から 1840年代にかけて、フランスの探検家ジュールデュモンデュルヴィルの南極探検の乗組員によって採取されました。妻・アデリーへの献名としてアデリーペンギンとなりました。1841年にCatarrhactes adeliæという学名となりましたが、現在アデリー ペンギンはピゴセリス属に割り当てられられました。3種のうちの1つです。
| 名前:Name | 属名:Group | 生息地:habit |
| アデリーペンギン(Adelie Penguin) | Pygoscelis アデリーペンギン属 | 南極大陸 Antarctica |
| ジェンツーペンギン(Gentoo Penguin) | Pygoscelis アデリーペンギン属 | 南極大陸 Antarctica |
| ヒゲペンギン(Chinstrap Penguin) | Pygoscelis アデリーペンギン属 | 南極大陸 Antarctica |
分類
- 界 (Kingdom): Animalia(動物界)
- 門 (Phylum): Chordata(脊索動物門)
- 綱 (Class): Aves(鳥綱)
- 目 (Order): Sphenisciformes(ペンギン目)
- 科 (Family): Spheniscidae(ペンギン科)
- 属 (Genus): Pygoscelis(アデリーペンギン属)
- 種 (Species): Pygoscelis adeliae(アデリーペンギン)
アデリーペンギンの生息地について
アデリーペンギンの生息地についてはコウテイペンギンと同様で南極大陸に住んでます。
1. 地理的分布
- 主な場所:南極大陸沿岸および周辺の小島
- 南極大陸沿岸に広く分布し、氷縁域の岩場や氷の割れ目にコロニーを作る
- 一部は南極半島沿岸の島々にも分布
2. 生息環境
- 陸上:岩礁や氷の割れ目に巣を作る
- 海上:餌場は南極海の沿岸域、主に氷縁近くの海域
- 繁殖地は氷が安定している場所を選ぶ
- 氷や雪が多い地域に適応しており、極寒環境に強い
3. 生態的特徴
- 南極海の沿岸域で小型甲殻類(クリル)や小魚を捕食
- 群れで生活し、繁殖期には数千羽規模の大きなコロニーを形成
- 繁殖地と餌場の間を毎日往復する
特徴は?どんな感じの生物なのか?
アデリーペンギンは眼の周囲は白いと言う特徴があります。虹彩は褐色で羽毛は腹側が白く、頭部と背中側が黒いです。目の周りには白いアイリングがあり、足はピンク色です。普段は南極大陸で群れを形成して生活をしており大きなコロニーを形成しています。ヒナが成長すると、ヒナ同士が集まる「クレイシュ」が形成されます。
1. 体の特徴
- 体長:約46〜71 cm
- 体重:約3〜6 kg
- 体型:中型でずんぐりした体型
- 羽毛・模様:
- 背中は黒、腹は白
- 目の周囲は白く、顔の表情が特徴的
- くちばしは短く、赤みを帯びている
- 南極の氷や雪の中でも目立ちやすい色彩
2. 行動・動作
- 水中では非常に俊敏で、魚やクリルを追いかけて捕食
- 陸上ではヨチヨチ歩きだが、繁殖地では群れで協力して巣を作る
- コロニー形成が盛んで、数千羽規模の集団で生活
3. 食性
- 主食はクリルや小魚、甲殻類
- 餌は主に南極海沿岸で捕る
- 冬期や氷の多い季節でも、氷の割れ目や海上で餌を探す
4. 繁殖・寿命
- 繁殖期は夏季(南極の短い夏)
- 岩場や氷の割れ目に巣を作り、卵は通常1〜2個
- 両親で交代して抱卵・育雛
- 野生での寿命は約10〜20年
5. 性格・行動の特徴
- 群れで協力する社会性が高い
- 水中では俊敏で活発、陸上ではやや警戒心を持つ
- 繁殖期には巣やヒナを守るため縄張り意識を示す

性格はどんな感じになるのか?
アデリーペンギンは人間が接近しても逃げ出さないで立っているようなお茶目さがあります。自分から攻撃を仕掛けに行くことは基本的にありませんが巣に近づこうとする者には容赦なく攻撃を仕掛けてきます。
1. 社会性
- 群れで生活することが多く、協力して餌を探す
- 繁殖期にはコロニーを形成し、数千羽単位で集団生活
2. 警戒心
- 陸上ではある程度警戒心を持ち、人間や捕食者には慎重
- 海中では俊敏で、危険を察知すると素早く逃げる
3. 活発さ
- 水中では非常に活発で機敏
- 魚やクリルを追いかける姿は活発で、遊ぶように見えることもある
- 陸上ではヨチヨチ歩きで、動きはやや緩やか
4. 頑固さ・独立性
- 繁殖期には巣やヒナを守るため、縄張り意識を示す
- それ以外では協調的で群れに従うことが多い
5. 人間から見た印象
- 陸上では可愛らしいヨチヨチ歩き
- 海中では俊敏で活発
- 性格的には好奇心がありつつも用心深い
アデリーペンギンの生態は?
アデリーペンギンは基本的に魚やイカ、甲殻類を食べて生活しています。10月になるとアデリーペンギンが繁殖地に集まり小石を積み重ねて巣を作り、メスが産卵することになります。卵は孵化するまで35日程度かかります。寿命は15年程度と言われています。
1. 生息環境
- 場所:南極大陸沿岸および周辺の島々
- 環境条件:
- 岩礁や氷の割れ目に巣を作る
- 海に近い場所で餌を取りやすい環境を選ぶ
- 極寒環境に強く、氷上でも生活可能
2. 食性
- 主食:クリル、小魚、甲殻類
- 狩りの方法:海中で潜水して捕食
- 餌の量や種類は季節や氷の状態、海流の影響を受ける
3. 繁殖
- 繁殖期は南極の夏(11〜2月)
- 岩場や氷の割れ目に巣を作り、卵は通常1〜2個
- 両親で交代して抱卵・育雛
- ヒナは数週間で巣立ち、親から泳ぎ方や餌の取り方を学ぶ
4. 行動
- 群れで生活し、協力して餌を探す
- 陸上ではヨチヨチ歩き、水中では俊敏に泳ぐ
- 繁殖期には巣やヒナを守るため、縄張り意識を示す
5. 寿命
- 野生で約 10〜20年
- 餌の量や天敵、氷の状態によって生存率が変動
アデリーペンギンの天敵は?
アデリーペンギンはヒョウアザラシ、卵や雛の捕食者としてオオトウゾクカモメが挙げられます。陸にも海にも天敵がいます。

アデリーペンギンのヒナ
1. 卵から孵化まで
- 産卵数:通常1〜2個
- 巣:岩礁や氷の割れ目に作る
- 抱卵期間:約 32〜34日
- 両親が交代で卵を温める
2. ヒナの特徴
- 体毛:柔らかい灰色や淡い茶色の羽毛
- 体重:孵化時は約 100〜120g
- 色:天敵から身を守るため、地味な色合い
3. 成長と巣立ち
- 巣立ちまで:約 7〜9週間
- 親から泳ぎ方や餌の取り方を学ぶ
- 巣立ち後は群れと一緒に海に出て、自立して餌を捕る
4. 生存率の課題
- 天敵(スカベンジャーや海鳥、海豹など)に狙われやすい
- 氷や天候条件、餌の量によって生存率が変動
- ヒナ期が最も危険で、親の保護が不可欠
仲間を突き落とす噂は本当?
アデリーペンギンはかわいいペンギンのイメージとは裏腹に天敵のシャチやヒョウアザラシのひそむ海に仲間を突き落とすとも言われています。これはなぜかと言うと、安全確認のために仲間をヒョウアザラシがいる海に突き落とします。
アデリーペンギンは絶滅危惧種なの?
アデリーペンギンは現在のところは絶滅危惧種ではありません。しかし生息数が激減しています。2014年の推定個体数は3,790,000ペア程度と言われています。以下のような原因があり、生息数が減ると予想されています。
漁業の競合
人間の人口も増加しており、これにより多くの魚を取るようになりました。それによりアデリーペンギンは食べる魚がなくなり、近隣で餌の確保が難しくなってしまっています。さらには気候変動で近隣で餌が見つからなくなり始めています。海面の水温もエルニーニョ現象で上がっており危機的です。
アデリーペンギンの飼育は可能なのか?
アデリーペンギンは南極大陸に住んでいることから、非常に飼育が困難です。なぜなら南極大陸の環境を再現しなければならず、この時点で諦める方は多いです。とても多くのコストがかかることでしょう。
1. 飼育の現状
- 世界の動物園や水族館で飼育・繁殖の実績はほとんどない
- 南極沿岸の極寒環境に特化しているため、自然環境を人工的に再現するのが非常に難しい
- 飼育は極めて特殊で、研究目的や短期間の展示に限られることが多い
2. 飼育上の課題
- 水温・気温管理
- 南極の低温に適応しているため、プールや陸上の温度を極端に低く保つ必要がある
- 餌の管理
- クリルや小魚を大量に与える必要があり、栄養バランスの維持が難しい
- 繁殖の難しさ
- 繁殖期に必要な氷や岩礁に似た環境を人工的に作るのは困難
- 絶滅危惧種としての制約
- 国際的な規制(CITESなど)があり、捕獲や移動は厳しく制限される
3. 結論
- 一般家庭での飼育は不可能
- 専門施設でも、極寒環境や餌の確保、繁殖管理など、非常に高度な管理が不可欠
- 野生個体の保護や生息地の維持が最も重要



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