ケープペンギンの特徴、生態、生息地について解説

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ケープペンギンの特徴、生態、生息地について解説していきます。ケープペンギンはアフリカ大陸に生息する唯一のペンギンとなります。恐らく水族館や動物園で最も多くみることができるペンギンの一つでしょう。人間の環境にも適応しやすいペンギンの1種となります。

ケープペンギンの基本情報について

ケープペンギンはフンボルトペンギン属(ケープペンギン属)に属する鳥類。別名はアフリカンペンギン、アフリカペンギン、ジャッカスペンギン、足黒ペンギンなどとも言われます。学名はSpheniscus demersus。体長は70cmくらいあって南アフリカの南部の地方海岸の近くでこの種を見つけることができます。

Japanese(和名)ケープペンギン、アフリカンペンギン、アフリカペンギン、ジャッカスペンギン
English(英名)African penguin
scientific name(学名)Spheniscus demersus
classification(分類)Sphenisciformes, Spheniscidae, Spheniscus
ペンギン目ペンギン科ケープペンギン属
IUCN Status(保全状況)ENDANGERED
Height(身長)70cm
Weight(体重)2-5kg

分類はどうなるの?

ケープペンギンはフンボルトペンギン(ケープペンギン属)で4種の仲間がいます。ケープペンギンは1747年に英国の博物学者ジョージ エドワーズによって、珍しい鳥の博物誌にイラストで登場しました。これによって認知されるようになりました。ケープペンギンは現在、フランスの動物学者マチュラン・ジャック・ブリッソンによって1760年に導入されたスフェニスカス属のペンギンと同列に分類されています。

名前:Name属名:Group生息地:habit
ガラパゴスペンギン(Galapagos Penguin)  Spheniscus フンボルトペンギン属ガラパゴス諸島
galapagos islands
ケープペンギン(African Penguin)Spheniscus フンボルトペンギン属南アフリカ
South Africa
フンボルトペンギン(Humboldt Penguin)Spheniscus フンボルトペンギン属チリ
Chile
マゼランペンギン(Magellanic Penguin)Spheniscus フンボルトペンギン属南アメリカ太平洋岸
south america pacific coast 

ケープペンギンの生息地について

ケープペンギンは南アフリカの海岸線に沿って生息しています。とくに生息数が多いのは、アグラハス海流の周辺地域で海流が豊富な餌を運んでくれるため、多くのペンギンが生息してます。警戒心がやや薄いため、人間の居住地区にもたびたび姿を現します。

特徴は?どんな感じの生物なのか?

ケープペンギンは小型のペンギンで真っ白なお腹に黒い斑点模様があり、斑点は個体によって数が違うと言う特徴があります。ロバの鳴き声に似ているためジャッカスペンギンと呼ばれています。胸のラインが1本で細く、同時に顔の白い部分が多いという点が最大の特徴です。

性格はどんな感じになるのか?

フンボルトペンギン属の性格は全体的に同じ傾向にあり、思慮深いところがありますがケープペンギンはたびたび人間の住宅街にも姿を見せるため、それ程の警戒心はありません。個体によっては近づいてくることもあります。

ケープペンギンの生態は?

ケープペンギンは他のペンギンと同様、魚や甲殻類を食べて生活します。産卵は一年中行われ1巣の卵数は2個で抱卵期間は1か月程度あります。ヒナは孵化70〜100日後に巣立ちをしていきます。最大の寿命は15年から20年程度。

ケープペンギンの天敵は?

ケープペンギンの天敵は陸にも海にもいます。陸では犬や猫、キツネなど。海にはシャチやサメなどがいるため決して食物連鎖のトップにいるわけではありません。

ケープペンギンは絶滅危惧種なの?

ケープペンギンは残念ながら絶滅危惧種に指定されています。推定個体数はかつては数百万羽、生息していたといわれていましたがいまでは約5万羽と言われています。なぜここまで減ってしまったのか?以下の原因があります。

人間によって卵が狙われる

アフリカペンギンの卵は珍味とみなされ、1970年代になってもまだ食べられていました。人間が販売のために集めておりケープペンギンは人間によって狙われていたのです。

漁業の競合

人間の人口も増加しており、これにより多くの魚を取るようになりました。それによりケープペンギンは食べる魚がなくなり、近隣で餌の確保が難しくなってしまっています。さらには気候変動で近隣で餌が見つからなくなり始めています。海面の水温もエルニーニョ現象で上がっており危機的です。

石油化学物質による海洋汚染

石油化学物質による生息地の汚染が問題になっています。南半球全域で石油流出の影響を受けていて生息数が減っています。石油流出事故などの悲劇のたびに多くのペンギンが犠牲になっていると言う実態があります。

保護活動も進む

2010年から2013年にかけて、アメリカの動物園は野生個体群の保護に30万ドルを費やしており、保護活動が進んでいます。ペンギンは、世界中の動物園でよく見られるようになりました。ヨーロッパでは、繁殖プログラム「EAZA」が立ち上がっています。

ケープペンギンの飼育は可能なのか?

ケープペンギンは生息数が減少傾向にあり、絶滅危惧種に指定されているので手に入れることは極めて困難です。水族館や動物園から譲ってもらうしか選択肢はありません。ただし人間の住む環境に適応しやすいため以下の動画のように、順応できますのでおすすめでもあります。

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