ゴリラはどんな動物?特徴、生態、生息地について解説します。ヒガシゴリラとニシゴリラの2種に分類され,いずれも生息地の環境破壊と密猟がかなり深刻な状態になっており、いずれの種にしても絶滅危惧種に指定されている動物になります。
ゴリラとは? 基本ステータスについて
ゴリラは霊長目ヒト科ゴリラ属に分類される哺乳類です。体長は150 – 180cm、体重は80 – 100kgになります。学名はGorilla gorilla。情報の一覧は以下のようになります。
| Japanese(和名) | ゴリラ |
| English(英名) | Gorilla |
| scientific name(学名) | Gorilla gorilla |
| classification(分類) | Mammalia、Primate、 Hominidae、Gorilla 哺乳綱、霊長目、ヒト科、ゴリラ属 |
| IUCN Status(保全状況) | ENDANGERED |
| Length(体長) | 150 – 180cm |
| Weight(体重) | 80 – 100kg |
分類について
ゴリラには以下のような亜種が存在します。ニシローランドゴリラやヒガシローランドゴリラ、クロスリバーゴリラ、マウンテン、などがいます。類人猿でメスやオスが家族を形成し、人間と同じイメージで変わりません。最近はアフリカでは研究も大きく進んでいます。
Western gorilla
ニシゴリラは哺乳綱霊長目ヒト科ゴリラ属に分類される霊長類。アンゴラやガボン、ナイジェリアに生息していて頭胴長は103 – 107cm、体重は145 – 191kg。ワシントン条約附属書Iに掲載されていて絶滅危惧種に指定されています。エボラウイルスによって個体数が回復不可能な点まで激減している状態です。
Eastern gorilla
ヒガシゴリラは哺乳綱霊長目ヒト科ゴリラ属に分類される霊長類でウガンダ、コンゴなどに生息しています。自然林および二次林に生息しており、農地開発や木材採取による生息地の破壊や感染症の流行により絶滅危惧種に指定されています。ワシントン条約附属書Iに掲載されており、国際取引に厳しい制限があります。
生息地について
ゴリラは主にアフリカ大陸に生息しています。
🌍 ゴリラの主な生息地
① 西ローランドゴリラ
- 生息地:
カメルーン、ガボン、コンゴ共和国、赤道ギニア など - 環境:
低地の熱帯雨林、湿地林 - 特徴:
最も個体数が多いゴリラ
② クロスリバーゴリラ
- 生息地:
ナイジェリア東部〜カメルーン西部の国境地帯 - 環境:
山地林・丘陵林 - 特徴:
個体数が非常に少なく、最も希少
③ マウンテンゴリラ
- 生息地:
ウガンダ、ルワンダ、コンゴ民主共和国 - 環境:
標高2,000〜4,000mの山岳地帯(霧の森) - 特徴:
観光保護活動で有名(個体数は回復傾向)
④ 東ローランドゴリラ(グラウアーゴリラ)
- 生息地:
コンゴ民主共和国東部 - 環境:
低地〜山地の森林 - 特徴:
体が大きいが内戦などで激減
🌿 共通点
- 熱帯雨林・山地林など森林地帯に生息
- 草食性で、果実・葉・茎などを食べる
- 森林破壊や密猟により絶滅危惧種
特徴は?どんな感じの生物なのか?
ゴリラは主に森林地帯をとても好んで生息しています。基本的に社会性に強い動物で群れを形成して生息をしています。ゴリラが胸を叩くような仕草を「ドラミング」と言いますがこれはコミュニケーション手段のひとつで、相手との交渉をしているのです。オスとの争いを避けたり、自己主張を行ったりする場面で見れます。前肢を握り拳の状態にして地面を突くナックルウォーキングと呼ばれる四足歩行が特徴です。
① 体の特徴
- 体重:
オスで140〜200kg以上(最大で250kg近く) - 身長:
立つと約160〜180cm - 筋肉量が非常に多い(人間の数倍)
- 成熟したオスは背中の毛が銀色になる
→ **「シルバーバック」**と呼ばれる
👉 見た目はかなり迫力がありますが、基本は争いを避けます。
② 性格・行動
- とても穏やかで臆病
- 危険を感じるとまずは
- 胸を叩く
- うなり声を出す
→ これは「警告」で、いきなり攻撃しない
- 本当に追い詰められた時だけ攻撃する
👉 人間よりもずっと「我慢強い」性格です。
③ 知能の高さ
- 道具を使う(棒で水深を測るなど)
- 表情やしぐさで感情を表現
- 簡単な手話を覚えた個体もいる
- 家族関係や上下関係を理解する
👉 人間の5〜6歳児に近い知能とも言われます。
④ 社会性・家族構成
- 1頭のシルバーバックを中心に
**5〜30頭ほどの家族(群れ)**で生活 - シルバーバックは
- 群れを守る
- 争いを仲裁する
- 移動先を決める
- メスや子どもをとても大切にする

性格はどんな感じ?
性格は人間と同じく、仲間のゴリラたちと社会的なつながりを重視します。霊長類の中には厳しい上下関係が見られるのですが、ゴリラの場合はみんなフラットな関係になります。また知力もとても高いため、人間にも劣りません。
① 基本はとても穏やか
- 普段はのんびり静か
- 争いを好まず、ケンカはできるだけ避ける
- 他の動物や仲間に対しても落ち着いている
👉 野生動物の中でも温厚な部類です。
② とても臆病で慎重
- 知らない音や動きには敏感
- まずは
- にらむ
- うなる
- 胸を叩く
などで**「近づくな」の合図**
- いきなり攻撃することはほぼない
👉 胸叩きは「威嚇」ではなく警告です。
③ 家族思い・責任感が強い
- 群れのリーダー(シルバーバック)は
- 子どもを守る
- ケンカを止める
- 危険があれば先頭に立つ
- 子どもにとても優しく、遊び相手にもなる
👉 理想的なお父さん像に近いです。
④ 感情表現が豊か
- 喜び・不安・怒り・悲しみを
表情・声・しぐさで表す - 仲間同士で寄り添ったり、なだめたりする
👉 人間にかなり近い感情を持っています。
⑤ 個体差もある
- おっとりタイプ
- 好奇心旺盛タイプ
- 神経質タイプ
👉 どの群れにも「性格の違い」があります。
生態はどんな感じ?
ゴリラは食べ物は基本的に果実や植物、シロアリを好んで食べています。種にかかわらず果実食傾向が強く、果実が豊富な環境では果実を主に食べます。繁殖様式は胎生。妊娠期間は256日あります。寿命は約40 – 50年です。一夫多妻で子育てもする優しい野生の生体です。
① 群れで暮らす(社会構造)
- 5〜30頭ほどの群れで生活
- 中心は成熟したオス
👉 シルバーバック - 構成
- シルバーバック1頭
- メス数頭
- 子ども・若い個体
役割分担
- シルバーバック:
移動ルート決定・争いの仲裁・外敵から守る - メス:子育て中心
- 若者:遊び・学習
② 1日の生活リズム
昼行性(昼に活動)
| 時間帯 | 行動 |
|---|---|
| 朝 | 移動しながら食事 |
| 昼 | 休憩・毛づくろい |
| 夕方 | 再び食事 |
| 夜 | 寝床(巣)で睡眠 |
👉 とても規則正しい生活です。
③ 食べ物(ほぼ草食)
- 葉、茎、果実、樹皮、タケノコ
- 1日 20〜30kg 食べる
- 水は食物から摂取することも多い
👉 大量に食べるけど、狩りはしない
④ 移動と縄張り
- 毎日 数百m〜数km 移動
- 明確な縄張り争いは少ない
- 他の群れと遭遇すると
争わず距離を取ることが多い
⑤ 睡眠・巣作り
- 毎晩、新しい巣を作る
- 地面または低木の上
- 葉や枝を折って10分ほどで完成
👉 子どもは母親と一緒に寝ることも。
⑥ 繁殖・子育て
- 妊娠期間:約 8.5か月
- 出産は1頭ずつ
- 母親が常に抱いて育てる
- 離乳:約3〜4年
- 成長はゆっくり(寿命40〜50年)
天敵はいるのか?
天敵はヒョウです。その他には人間が挙げられるでしょう。

ゴリラの幼獣について
ゴリラの幼獣は、とても甘えん坊で人間の赤ちゃんにそっくりな存在です。見た目も行動も、成獣とのギャップがかなり大きいです。
① 生まれた直後
- 体重:約2kg前後(人間の新生児とほぼ同じ)
- 体毛は薄く、目が大きい
- 生まれてすぐは歩けず、母親にしがみついて生活
- 母乳のみで育つ
👉 見た目はかなり「赤ちゃん感」強めです。
② 0〜1歳ごろ
- 常に母親に抱かれる
- 泣き声で意思表示
- まだ自力移動は不安定
👉 完全に母親依存期。
③ 1〜3歳ごろ
- 少しずつ歩き回る
- 草や葉をかじり始める
- 他の幼獣と遊び始める
(追いかけっこ・じゃれ合い)
👉 行動が一気に活発になります。
④ 3〜5歳ごろ
- かなり活発で好奇心旺盛
- 木登りやジャンプもする
- ケンカのまね事をして
社会性を学ぶ時期
👉 人間でいう「幼稚園〜小学校低学年」。
⑤ 母親との関係
- 母親はとても献身的
- 常に目の届く範囲に置く
- 危険があれば即座に抱き上げる
👉 過保護レベルが高いです。
⑥ 群れの中での立場
- 群れ全体に守られる存在
- シルバーバック(父親役)が
遊び相手になることも - 多少のいたずらは許される
👉 幼獣は群れのアイドル。
⑦ 成長と自立
- 離乳:3〜4歳
- オスは8〜12歳で群れを離れることが多い
- メスは生まれた群れに残る場合も
ゴリラは絶滅危惧種なのか?
ゴリラは絶滅危惧種に指定されています。この原因はすべて人間にあり、生息地の破壊が最も大きな問題で森林地帯の減少により、生息できる個体数がどんどん激減しています。
① マウンテンゴリラ
- 分類:絶滅危惧(EN)
- 推定個体数:約1,000頭
- 状況:
保護活動・エコツーリズムにより回復傾向 - ただし:数はまだ非常に少ない
② 東ローランドゴリラ(グラウアーゴリラ)
- 分類:深刻な絶滅危惧(CR)
- 状況:
内戦・密猟・森林破壊で激減 - 最も危険な状態
③ 西ローランドゴリラ
- 分類:深刻な絶滅危惧(CR)
- 状況:
数は比較的多いが- エボラ出血熱
- 森林破壊
により急減
④ クロスリバーゴリラ
- 分類:深刻な絶滅危惧(CR)
- 推定個体数:300頭未満
- 特徴:
最も希少なゴリラ
主な原因
- 森林破壊(農地開発・伐採)
- 密猟(ブッシュミート)
- 病気(人間由来の感染症・エボラ)
- 紛争・内戦
- 気候変動
👉 特に「人間の影響」が大きいです。
ゴリラは飼育できる?
ゴリラは絶滅危惧種に指定されていますしワシントン条約にも掲載されており、国際取引も制限されているため、一般人が飼育することは極めて困難です。
① 法律的にほぼ不可能
- ゴリラは
ワシントン条約(CITES)附属書Ⅰ
→ 商業目的の取引は禁止 - 日本でも
動物愛護管理法・外来生物関連の規制により
個人飼育は認められていません - 輸入・売買自体が原則違法
👉 動物園・研究施設など特別な許可を持つ機関のみ
② 安全面で極めて危険
- 成獣は200kg近い筋肉の塊
- 本気を出すと人間は抵抗できない
- 普段は穏やかでも
- 驚いた
- ストレスを感じた
→ 事故につながる可能性
👉 「懐いても危険」は変わりません。
③ 動物福祉の観点
- ゴリラは
- 群れで生きる
- 広い環境が必要
- 知能・感情が高い
- 個人宅・小規模施設では
精神的に強いストレス
👉 飼うこと自体が虐待に近くなる
じゃあ動物園はどうなの?
- 飼育できるのは
設備・専門スタッフ・繁殖計画がある施設のみ - 1頭ではなく複数頭で群れ飼育
- 医療・行動学・遺伝管理まで徹底
👉 「展示」よりも保全と教育目的



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