マダライルカはどんな動物?特徴、生態、生息地について解説します。マダライルカはとても少数であるためそれほど名前は知られていません。今でこそ、個体数はとても安定していますが、以前は混獲が問題になっており、絶滅の可能性を示唆されていました。
マダライルカとは? 基本ステータスについて
マダライルカはクジラ目ハクジラ亜目マイルカ科スジイルカ属に属するイルカ。英語名はPantropical Spotted Dolphin、学名はStenella attenuata。漢字は斑海豚です。情報の一覧は以下の通り。
| Japanese(和名) | マダライルカ |
| English(英名) | Pantropical Spotted Dolphin |
| scientific name(学名) | Stenella attenuata |
| classification(分類) | Mammalia、Cetartiodactyla、 Delphinidae、Stenella 哺乳綱、クジラ目、ハクジラ亜目、スジイルカ属 |
| IUCN Status(保全状況) | LEAST CONCERN |
| Length(体長) | 80-90cm |
| Weight(体重) | 120kg |
分類について
マダライルカは亜種が3種類存在します。 東太平洋、ハワイ、メキシコあたりにそれぞれ生息をしている個体群をそれぞれ分類しています。三つのうちの二つの亜種(Stenella attenuata subspecies A 、Stenella attenuata subspecies B )には正式な名前がありません。
- Stenella attenuata subspecies A
- Stenella attenuata subspecies B
- Stenella attenuata graffmani
マダライルカの分類学
- 界(Kingdom): 動物界 (Animalia)
- 門(Phylum): 脊索動物門 (Chordata)
- 綱(Class): 哺乳綱 (Mammalia)
- 目(Order): 鯨偶蹄目 / 鯨目 (Cetacea)
- 亜目(Suborder): 歯鯨亜目 (Odontoceti)
- 科(Family): ハクジラ科 (Delphinidae)
- 属(Genus): マダライルカ属 (Stenella)
- 種(Species):
- コビレマダライルカ (Stenella attenuata)
- ミナミマダライルカ (Stenella longirostris)
※日本周辺で見られるのは主に コビレマダライルカ(Stenella attenuata)
生息地について
マダライルカは世界中の温帯、亜熱帯、熱帯の海域に分布して住んでいます。
1. 主な生息域
- 熱帯〜亜熱帯の太平洋・大西洋・インド洋
- 日本近海では沖縄周辺や九州南方の海域で観察されることがある
- 外洋・沿岸域
- 外洋で群れを作って生活することが多い
- 沿岸域では魚の豊富な場所に集まることがある
2. 生息環境の特徴
- 水温:温暖な海水(約20〜30℃)を好む
- 水深:外洋の深海域から沿岸の中深度まで幅広く生息
- 群れの生活:数十頭~数百頭の大規模な群れを形成し、餌場を追って移動する
- 移動性:回遊性があり、季節や餌の豊富な海域に合わせて移動
3. 注目ポイント
- 河川には入らず、完全に海洋性
- 高速で泳ぎながら魚やイカを追いかけるため、浅瀬よりも外洋を好む
- 海流や潮の流れに沿って群れで移動することが多い
特徴は?どんな感じの生物なのか?
マダライルカはクチバシは細くて長いです。背びれは高くて湾曲し胸びれはとがっています。背面は濃灰色で、腹面は灰白色。マダライルカは世界中の温帯、亜熱帯、熱帯の海域で見られ、全生息数はおよそ300万頭以上と言われています。そのためハンドウイルカに次いで2番目に多い種です。25℃以上の暖かい海域での生息数が一番多いため暖かい所を好みます。
1. 体の特徴
- 体色:灰色〜青灰色の体に、黒や白の斑点模様がある(特に成獣で顕著)
- 体長・体重:
- 成獣で体長 約2 m前後
- 体重は 100〜150 kg 程度
- 背びれ:三角形でやや湾曲
- 口吻(くちばし):細長く尖っている
- 体型:細身で流線型、速く泳ぐのに適した形
2. 行動・性格
- 群れで行動
- 数十頭〜数百頭の群れで泳ぐことが多い
- 仲間同士で鳴き声やクリック音でコミュニケーション
- 遊び好き・俊敏
- 波乗りやジャンプ、尾びれで水をはねる行動が多い
- 外洋を高速で泳ぎながら餌を追う
- 好奇心旺盛
- 船や人間に近づくこともある
3. 生態上の特徴
- 食性:小魚、イカ、甲殻類
- 繁殖:1度に1頭の子どもを産む
- 妊娠期間:約10〜12か月
- 子育ては母親中心で、群れの協力もある
- 適応:外洋の温暖な水域で生活するため、寒冷域のイルカよりも水温変化に敏感

性格はどんな感じなのか?
マダライルカはとても社会性の強い規律を重視する動物です。普段は群れで見られることがあります。ただ単独で行動していることも多いです。マダライルカの行動は非常に活発であり、水面から大きくジャンプする行動をします。船が作る船首波を跳んだりなどの「遊び」をすることでも知られています。
1. 社交的
- 数十頭〜数百頭の群れで生活する
- 群れの仲間と鳴き声やクリック音でコミュニケーションを取る
- 母親と子ども、群れ全体で協力する行動が見られる
2. 好奇心旺盛
- 船や観光客の近くに寄ってくることがある
- 海上での物体や波に反応して遊ぶことも多い
3. 遊び好き・活発
- 水面でジャンプしたり、尾びれで水をはねる
- 群れで追いかけっこをしたり、波乗りのような行動をする
- 幼獣は遊びを通して狩りや社会的スキルを学ぶ
4. 臆病な面もある
- 外敵や大きな船に対しては警戒し、素早く逃げる
- 危険を感じると群れで一斉に方向転換することがある
生態はどんな感じなのか?
マダライルカは魚類や甲殻類、無脊椎動物などを食べて生活をしています。寿命はおよそ40年、雌は10年、雄は12年でそれぞれ性成熟します。
1. 生息環境
- 外洋・沿岸域に生息
- 熱帯〜亜熱帯の太平洋、インド洋、大西洋に分布
- 日本周辺では沖縄〜九州南方の海域にも出現
- 水温:約20〜30℃の温暖な海水を好む
- 水深:外洋の深海域から沿岸の中深度まで幅広く生活
- 群れ生活:数十〜数百頭で群れを形成し、餌の豊富な場所を追って移動する
2. 食性
- 主に 小魚、イカ、甲殻類
- 捕食方法:高速で泳ぎながら魚を追い込み、群れで協力して捕食することもある
3. 繁殖・子育て
- 妊娠期間:約10〜12か月
- 出産:1度に1頭の子ども
- 子育て:母親中心で、群れの協力も見られる
- 幼獣は遊びを通して狩りや社会生活を学ぶ
4. 社会・行動
- 群れで生活:社会性が高く、仲間同士で鳴き声やクリック音で連絡
- 遊泳行動:ジャンプ、尾びれで水をはねる、波乗り行動など活発
- 移動性:季節や餌資源に応じて回遊する
5. 適応能力
- 流線型で細身の体 → 高速で泳ぎやすく、外洋生活に適応
- 温暖な水域での生活に特化しており、寒冷域には進出しない
- 群れでの狩りやコミュニケーションが発達している
天敵はいるのか?
マダライルカはシャチが最大の脅威になります。

マダライルカの幼獣について
マダライルカ(Stenella attenuata / Stenella longirostris)の幼獣(子ども)について整理すると、成獣と比べて小さく、行動や生態にも特徴があります。
1. 体の特徴
- 体長:生まれた時は 約70〜90 cm 前後
- 体重:10〜15 kg 程度
- 体色:幼獣は灰色や青灰色で、成長すると体に斑点模様が出てくる
- 背びれ・口吻:成獣と同じ形だが小さい
2. 行動・性格
- 母親に依存
- 生後数か月は母親のそばで泳ぎ、食べ物や危険から守られる
- 遊び好き
- 水面でジャンプしたり、尾びれや体を使って水をはねる
- 群れの仲間と追いかけっこをして遊ぶ
- 学習行動
- 母親や群れの行動を見ながら、餌の捕り方や社会的スキルを学ぶ
3. 生態上のポイント
- 食事:生後数か月は母乳で育つ
- 離乳:数か月〜1年で魚やイカなどを食べ始める
- 成長:1〜2年で成獣に近い大きさになり、群れの活動に参加できる
- 危険:幼獣は外敵や船舶、餌不足に敏感でリスクが高い
マダライルカは絶滅危惧種なのか?
マダライルカは全体で見れば絶滅危惧種ではありません。しかし1900年代は絶滅が懸念されたことがありました。これは漁業による混獲で大量に捕えられたため。1980年代に入り保護活動が活発となり、彼らは生息数が急増したのです。
1. 国際自然保護連合(IUCN)での評価
- コビレマダライルカ(Stenella attenuata)
- IUCNレッドリストで 「低リスク / 軽度懸念(Least Concern, LC)」 に分類
- 生息数は比較的安定しており、広範囲に分布している
- ミナミマダライルカ(Stenella longirostris)
- 全体としても 「低リスク / 軽度懸念(LC)」
- 一部の地域個体群では漁業や海洋汚染の影響を受けることがある
2. 絶滅危惧ではない理由
- 熱帯・亜熱帯の広い海域に分布
- 群れで生活し、繁殖率も比較的安定
- 天敵はシャチや大型サメなど限られる
3. 注意点
- 漁業被害:巻き網や混獲で個体数が減る場合がある
- 環境変化:海洋汚染や気候変動で餌資源や生息域に影響する可能性あり
マダライルカはペットとして飼育可能?
マダライルカは大きすぎて一般人が飼育することができません。探すなら水族館などアクセスして鑑賞してイベントなどで案内やガイドしてもらうことをおすすめします。
1. 法律・保護の面
- マダライルカは国際的に保護される海洋哺乳類
- 野生個体の捕獲や販売はほとんどの国で禁止
- 日本でも野生イルカをペットとして飼育することは法律上不可能
- 飼育できるのは、水族館や研究施設で特別許可を得た個体のみ
2. 生態的・飼育環境の問題
- 広い海域が必要:外洋で群れを作り、回遊しながら餌を捕る習性がある
- 社会性が高い:群れで生活するイルカで、単独飼育はストレスになる
- 食性が特殊:小魚、イカ、甲殻類を大量に必要とし、捕食行動の学習も必要
- 水温管理が難しい:熱帯〜亜熱帯の海水温(20〜30℃)に適応している
3. 水族館での飼育
- 世界的にも水族館でしか飼育されない
- 日本でも飼育例は少なく、大型の水槽や専門スタッフ、獣医が必要


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