ゼニガタアザラシはどんな動物?特徴、生態、生息地について最新版解説

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ゼニガタアザラシはどんな動物?特徴、生態、生息地について解説します。ゼニガタアザラシはヨーロッパや北アメリカの海岸地帯でかなり広く見ることができる動物です。一部では日本の海外でも見ることができるので必見の動物と言えるでしょう。

ゼニガタアザラシとは? 基本ステータスについて

ゼニガタアザラシはゴマフアザラシ属に属するアザラシの一種。英語名はHarbor Seal / Common Seal、学名はPhoca vitulina。体長は160~200cm 、体重は70-170kg。情報の一覧は以下の通り。アザラシについては以下の記事も参考にしてみてください。

Japanese(和名)ゼニガタアザラシ
English(英名)Harbor Seal / Common Seal
scientific name(学名)Phoca vitulina
classification(分類)Mammalia、  Carnivora、 Phocidae、 Phoca
哺乳綱、食肉目、アザラシ科、ゴマフアザラシ属
IUCN Status(保全状況)LEAST CONCERN
Length(体長)120-200cm
Weight(体重)70-170kg

分類学的位置

階級分類
動物界(Animalia)
脊索動物門(Chordata)
哺乳綱(Mammalia)
食肉目(Carnivora)
アザラシ科(Phocidae)
アザラシ属 (Phoca)
ゼニガタアザラシ (Phoca largha)

生息地はどこなのか?

アザラシは北海道から千島列島、アリューシャン列島を経て、アラスカからカナダ、アメリカ合衆国西海岸など大西洋、太平洋、中には日本などに個体はいて、世界の海で分布しています。

1. 地理的分布

ゼニガタアザラシは北西太平洋の沿岸域に限定的に分布しています。主な地域は以下の通りです:

  • オホーツク海沿岸(ロシア沿岸、サハリン周辺)
  • ベーリング海沿岸(アラスカ南西部沿岸)
  • 日本海北部沿岸(北海道北部や樺太周辺)
  • 朝鮮半島北部沿岸や中国北東部の一部にも分布

基本的に沿岸や氷がある地域を好むため、沖合の深海にはあまりいません。


2. 生息環境の特徴

  • 沿岸域:浅い沿岸水域や河口付近を好む
  • 氷上:繁殖・出産・休息の際は海氷上に集まる
  • 水温:冷たい亜寒帯〜寒帯の海水に適応
  • 食物資源が豊富な場所:魚類や甲殻類が多い沿岸域に生息

3. 行動と生息地の関係

  • 群れで生活:沿岸域や氷上で小〜中規模の群れを形成
  • 出産・育児:母親は氷上や安全な沿岸域で子どもを育てる
  • 季節移動:冬季は氷に沿って移動することもある

特徴は?どんな感じの生物なのか?

ゼニガタアザラシは体は厚い脂肪に覆われていて、ずんぐりとしています。頭部は丸く、鼻孔はV字やハート型のように見え、毛色は茶色や褐色、灰色。全体に黒っぽく、穴の開いた白い銭のように見える斑があることから銭形と言う名前があります。普段は単独で生活していて、遊泳力があり、餌場を探して50kmほども移動することがあります。潜水能力にも優れ、潜水時間30分、水深500m泳げます。

1. 外見的特徴

特徴詳細
体型丸みのあるずんぐり体型で、水中生活に適した流線形
体長約1.4〜1.7 m(雄は雌よりやや大きい)
体重約60〜100 kg
毛色背中は淡褐色〜灰色に黒い斑点、腹部は白色
頭部丸く小さい耳孔、短い吻(鼻先)
ひれ前ひれと後ひれで泳ぎに適応、前ひれは方向転換用、後ひれは推進力用
特徴斑点模様で個体を識別しやすく、水中での泳ぎが非常に得意

見た目は「小〜中型で丸っこいアザラシ、背中に斑点がある水生哺乳類」です。


2. 行動・生態的特徴

  • 泳ぎが得意:潜水して魚や甲殻類を捕食
  • 雑食性寄りの肉食:魚類、小型無脊椎動物(カニ・エビなど)を食べる
  • 群れ行動:沿岸や氷上で小〜中規模の群れを作る
  • 休息場所:氷上や沿岸の安全な場所で休む
  • 繁殖・子育て:氷上や沿岸で出産、母親が子どもを育てる

3. 性格・行動

  • 基本的に臆病で警戒心が強い
  • 群れで生活することで外敵(オオワシやシャチなど)から身を守る
  • 冬季は氷に沿って移動することがある
  • 水中では非常に俊敏で、泳ぎや潜水能力が高い

性格はどんな感じなのか?

ゼニガタアザラシは好奇心旺盛な性格をしています。これは水族館にいるとよくわかります。水槽の前にいる人に近寄ってきて、顔を覗き込むようなしぐさをするはず。高い社会性を持っていることも特徴の一つで群れでも生活をする傾向があります。

1. 臆病で警戒心が強い

  • 天敵(シャチ、オオワシ、トドなど)や人間に対して非常に敏感
  • 危険を察知するとすぐに水中に逃げ込み、潜水して隠れる
  • 基本的に攻撃的ではなく、まず逃げる行動を優先

2. 社会性

  • 群れで生活することが多い
    • 沿岸や氷上で小〜中規模の群れを形成
    • 群れ内で休息や繁殖、捕食のタイミングを共有する
  • 母親は子どもを集中的に保護
  • 成熟した雄は繁殖期にだけ積極的に行動し、基本は群れにおとなしく溶け込む

3. 環境への適応性

  • 水中での俊敏性が高く、危険を察知するとすぐ潜る
  • 沿岸や氷上、浅瀬など環境に応じて柔軟に行動
  • 臆病で慎重だが、群れで生活することで生存率を高める

生態はどうなっているのか?

ゼニガタアザラシは魚やイカ、甲殻類などを食べて生活をします。アザラシの夫婦形式は一夫多妻制が多く、妊娠期間は9ヶ月で陸上・もしくは海氷上で出産をします。子どもは生後数時間以内に泳ぐことができ4~6週間ほどの授乳期間があります。アザラシの寿命は25~30年といわれています。

1. 生息環境

  • 分布域:北西太平洋沿岸(オホーツク海、ベーリング海、日本海北部など)
  • 環境:沿岸の浅い水域や氷上を中心に生活
  • 休息場所:氷上や沿岸の安全な場所で昼間休む
  • 季節移動:冬季は氷の状態に応じて沿岸や氷上を移動

2. 食性

  • 肉食性が中心(雑食性寄り)
    • 小型魚類、甲殻類、軟体動物など
    • 魚群の豊富な沿岸域や河口で捕食する
  • 捕食方法:水中で潜水して捕まえる。潜水時間は数分程度

3. 行動パターン

  • 昼は休息、夜や薄明薄暮に活動(地域によって変化あり)
  • 群れで行動:小〜中規模の群れを形成し、安全性を高める
  • 危険回避:臆病で、敵や人間を察知するとすぐ潜水し隠れる
  • 泳ぎ・潜水能力:非常に高く、水中で俊敏に動く

4. 繁殖・子育て

  • 繁殖期:春〜初夏(氷上や沿岸で交尾)
  • 妊娠期間:約9〜11か月(遅延着床あり)
  • 出産:氷上や安全な沿岸で1頭を出産
  • 幼獣の生態:母親に保護されながら水中で遊び、潜水や捕食技術を学ぶ
  • 群れ内協力:母親以外は子育てに関与しないが、群れの存在が安全性を高める

天敵はいるのか?

自然界では、シャチやホッキョクグマが天敵です。アザラシは体格がとても大きいため、これと言った敵があまりいません。

ゼニガタアザラシの幼獣について

ゼニガタアザラシ (Phoca largha) の幼獣(子ども)の特徴や成長、生態について詳しくまとめます。

1. 出生

  • 妊娠期間:約9〜11か月(遅延着床あり)
  • 出産時期:主に春〜初夏
  • 出産頭数:通常1頭
  • 誕生時の体長・体重:体長約70〜80 cm、体重約8〜12 kg
  • 外見
    • 毛色は淡い灰色〜白色で、背中の斑点はまだ薄い
    • 丸い顔、短い吻、柔らかい体毛
    • 臭腺は未発達で、防御能力は低い

2. 幼獣の成長

年齢成長の特徴
生後0〜1か月母親に密着して氷上や沿岸で生活。泳ぎはまだ不十分
生後1〜2か月母乳を中心に摂取しつつ、浅い水で泳ぎの練習を始める
生後2〜3か月毛が厚くなり、背中の斑点が徐々に目立つようになる
生後3〜4か月母乳から徐々に離乳。潜水や捕食の練習を始める
6か月頃自力で浅瀬の魚や小動物を捕食可能、母親から離れ始める
1歳頃独立して群れに適応、泳ぎ・潜水・捕食スキルが完成に近づく

3. 幼獣の行動

  • 母親に守られながら生活
  • 危険を察知すると水中に逃げ込む
  • 遊びや水中での潜水を通して捕食や警戒行動を学ぶ
  • 群れの存在によって安全性が高まり、生存率が向上

4. 外見的特徴

  • 背中の斑点は薄く、丸みのある柔らかい体
  • 尾やひれも小さめ
  • 臭腺は未発達で、防御能力は低い
  • 目は大きく、泳ぎや警戒に適した形

ゼニガタアザラシは絶滅危惧種なのか?

ゼニガタアザラシは残念ながら日本の国内のものは生息数が減少していて、環境省では絶滅危惧種に指定されています。肉は食用になりますし、脂肪は燃料に使え、さらには毛皮はコートなどに使えます。世界各地で保護活動が進んでいます。

1. 国際自然保護連合(IUCN)の評価

  • ステータス軽度懸念(Least Concern, LC)
  • 現在、個体数は比較的安定しており、絶滅の危険は低い
  • ただし、局所的には生息地の減少や人間活動による圧力がある

2. 主な脅威

  1. 生息地の減少・氷の減少
    • 氷上で繁殖や休息するため、地球温暖化による海氷の減少はリスク
  2. 漁業との衝突
    • 網にかかる混獲(Bycatch)や漁具との接触による死亡
  3. 人間活動
    • 沿岸開発や観光、船舶の影響で生息環境が変化
  4. 天敵
    • シャチ、トド、大型海鳥など

3. 保護状況

  • 北西太平洋沿岸、オホーツク海、ベーリング海などで分布
  • 自然保護区や国立公園で生息群が保護されている
  • 氷上や沿岸での出産や休息に依存するため、氷の減少が長期的な脅威

アザラシは飼育可能?

ゼニガタアザラシは大きなプールが必要になります。さらには休むことができるスペースも必要ですので決して簡単ではありません。餌は生の魚が主食です。大量の魚を食べますのでかなり費用が掛かります。種類によっては手厚く保護されていることもあり、許可が必要なケースがありますのでしっかり確認しましょう。アザラシは動物園や水族館から譲ってもらうのが現実的です。一般にイベントなど展示の案内もあるので動物園のページで見てみましょう。

1. 飼育の難しさ

ポイント詳細
サイズ種によって異なるが、ゼニガタアザラシは成体で1.5〜1.7 m、60〜100 kg。大型種はさらに大きくなる
生活環境沿岸や氷上、冷たい海水域に適応しているため、水槽や家庭では再現が困難
泳ぎ・潜水長時間の潜水や泳ぎが必要で、広い水域がないと健康維持できない
食性魚や甲殻類など生の海産物が主食。栄養バランスを家庭で再現するのは難しい
社会性群れで生活する種が多く、単独飼育ではストレスがかかる
法律多くの国で野生動物保護法により、捕獲・飼育は許可が必要で個人飼育は不可

2. 飼育できる例

  • 水族館や海洋公園での飼育
    • 広いプールや人工海水、群れでの生活を再現
    • 繁殖や研究・教育目的で管理される
  • 家庭や個人での飼育は現実的に不可能
    • 環境・食事・法律・健康管理のすべてが難しい

3. 飼育に必要な環境(理想条件)

  • 大型の海水プールや人工池(水温は冷水域に合わせる)
  • 自然に近い水中遊泳や潜水が可能なスペース
  • 生の魚・甲殻類などの豊富な餌
  • 群れで生活できる仲間やストレス軽減環境
  • 医療・獣医ケアの常時管理

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