セグロジャッカルはどんな動物?特徴、生態、生息地について解説します。イヌ科に属している肉食動物のなかまになります。セグロジャッカルはアフリカ大陸でしか見ることができない動物ですが、生息数は安定しております。
セグロジャッカルとは? 基本ステータスについて
セグロジャッカルはイヌ科に分類される食肉類。英語名はBlack-backed Jackal、学名はLupulella mesomelas。体長は60~90cm、体重は5.5~12kg、尾長は26~40cm。情報の一覧は以下の通り。
| Japanese(和名) | セグロジャッカル |
| English(英名) | Black-backed Jackal |
| scientific name(学名) | Lupulella mesomelas |
| classification(分類) | Mammalia、Carnivora、 Canidae 哺乳綱、ネコ目、イヌ科 |
| IUCN Status(保全状況) | LEAST CONCERN |
| Length(体長) | 60~90cm |
| Weight(体重) | 5.5~12kg |
セグロジャッカルの分類学
界・門・綱
- 界(Kingdom): Animalia(動物界)
- 門(Phylum): Chordata(脊索動物門)
- 綱(Class): Mammalia(哺乳綱)
- 目(Order): Carnivora(食肉目)
- 科(Family): Canidae(イヌ科)
- 属(Genus): Canis(イヌ属)
- 種(Species): Canis aureus(セグロジャッカル)
生息地について
セグロジャッカルはアフリカの東部に広く分布しています。ジャッカルはイヌの仲間で中でも他よりも目がキツネのように見えます。
1. 地理的分布
セグロジャッカルは広範囲に分布するジャッカルで、地域によって環境が少し異なります。
- ヨーロッパ南部:ギリシャ、バルカン半島、ブルガリア、ルーマニアなど
- 中東:トルコ、シリア、レバノン、イスラエルなど
- アジア南部:インド、スリランカ、パキスタン
- アフリカ北部:エジプト、リビア、アルジェリア(ただし北アフリカの個体群はオオカミに近い可能性あり)
亜種ごとに分布域が異なり、例えばインドの亜種 C. a. indicus はインド亜大陸全域で見られます。
2. 環境・生息地のタイプ
セグロジャッカルは比較的適応力の高い動物で、さまざまな環境で生息できます。
- 草原・サバンナ
- 開けた土地で小型哺乳類や鳥類を狩るのに適しています。
- 森林の開けた場所
- 低木や灌木が点在する森林や林縁で隠れながら活動。
- 農耕地・人里周辺
- 食料源として家畜や残飯を利用することがあります。
- 水源の近く
- 河川や湖の周辺を好む傾向があります。水浴びや狩りに便利です。
3. 生息条件の特徴
- 標高は低地~中山地まで幅広く適応
- 人間活動に比較的耐性があるが、完全な都市部は避ける
- 環境が荒れすぎて食料が乏しい場所では生息できない
特徴は?どんな感じの生物なのか?
毛色は赤褐色で、体の側面はオレンジ。体はほっそりとして、前肢は5本、後肢には4本の指があり、尾は先がとても長いです。セグロジャッカルは主として夜行性の動物で昼間は休んでいることが多いです、セグロジャッカルは森林や開けた草原、サバンナなどに生息しています。
1. 体の特徴(Morphology)
- 体長:約60〜90 cm
- 尾長:25〜40 cm
- 体重:6〜15 kg(オスの方がやや大きめ)
- 毛色:背中は灰色がかった黄褐色、腹部や足は淡色
- 耳:尖って立っており、聴覚が発達
- 尾:ややふさふさしていて、警戒時に膨らませることもある
- 外見の印象:小型のオオカミのようで、キツネにも似る。全体的に細身で俊敏。
2. 行動・生活様式
- 夜行性だが、日中に活動することもある
- 単独または小家族群(2〜5頭)で生活
- 縄張りを持つ:マーキングで領域を主張する
- コミュニケーション:遠吠え、鳴き声、体の動きで意思疎通
3. 食性(Diet)
- 雑食性(オムニボア)
- 小型哺乳類(ネズミ、ウサギなど)
- 鳥類や卵
- 果物や野菜
- 機会があれば家畜や人間の残飯も食べる
- 狩りの方法:主に夜間に単独で小型獲物を狙うが、家族群で協力して狩ることもある
4. 生態・性格
- 頭が良く、警戒心が強い
- 柔軟性が高い:環境や食べ物に応じて生活スタイルを変えられる
- 臆病だけど機会には積極的:人間を避ける傾向はあるが、食料がある場所には出没する
- 繁殖:年に1〜2回、1回につき2〜6頭の子を産む

性格はどんな感じなのか?
セグロジャッカルは聴覚と嗅覚は大変鋭く、餌を探すのはとてもうまいと言われています。行動範囲は11k㎡ほど。セグロジャッカルは単独行動がとても多い傾向にあります。
1. 警戒心が強い
- 自然界では捕食者や人間から身を守る必要があるため、とても用心深いです。
- 単独行動が多く、人や他の動物に対してすぐには近づかないことが多いです。
2. 頭が良く柔軟
- 環境や食料に応じて行動を変えられる適応能力の高さがあります。
- 食べ物を探す際には、機会を逃さず賢く行動します。
- 農地や人里で活動する個体も多く、臨機応変に暮らす知能派です。
3. 社会性
- 基本的には単独行動ですが、繁殖期や親子では**小さな家族群(2〜5頭程度)**で行動します。
- 群れの中では、役割分担はあまり複雑でないものの、協力して狩りをすることもあります。
- 縄張り意識があり、マーキングで領域を主張します。
4. 活発で俊敏
- 小型オオカミのような体型で、俊敏に動きます。
- 夜行性で、昼間は隠れて休むことが多いですが、食料がある場合は昼間でも活動します。
5. 臆病だが機会には大胆
- 人間や大きな動物には臆病ですが、食料があると積極的に近づくこともあります。
- つまり、警戒心と大胆さが状況によって切り替わるタイプです。
生態はどんな感じ?
セグロジャッカルは小動物や鳥、カエルなどの両生類やヘビ・トカゲなどの爬虫類、昆虫だけでなく果実などの植物も食べるため雑食です。繁殖期は5~8月で妊娠期間60日あり1回に付き1-9頭産むことができます。11ヵ月で性成熟します。寿命は7年から15年と言われています。
1. 生活スタイル
- 活動時間:主に夜行性(夜に活動)が多いですが、食料が豊富な場所では昼間も活動することがあります。
- 行動範囲:単独または小規模な家族群(2〜5頭)で行動。
- 縄張り:自分の生活圏を持ち、尿や糞でマーキングして他個体に知らせます。
2. 繁殖・子育て
- 繁殖期:年に1〜2回(地域によって異なる)
- 出産頭数:1回で2〜6頭
- 子育て:母親が中心で育てますが、父親や家族群も食べ物を運ぶなど協力することがあります。
- 成長:生後6か月程度で狩りに参加できるようになり、1歳前後で独立することが多いです。
3. 食性・狩り
- 雑食性(オムニボア)
- 小型哺乳類(ネズミ、ウサギなど)
- 鳥類やその卵
- 昆虫や果実、野菜も食べる
- 農地や人里近くでは、残飯や小型家畜も食べることがある
- 狩りの方法:主に単独で小型獲物を狙いますが、家族群で協力して狩ることもあります。
- 食料確保:機会主義的で、手に入るものを逃さず利用します。
4. 社会構造・コミュニケーション
- 単独行動が多いですが、家族群では協調性あり
- コミュニケーション方法:
- 遠吠えで仲間との距離を知らせる
- 尾や耳の動きで感情や警戒心を表現
- 匂いで縄張りや繁殖状態を伝える
5. 生息環境との関係
- 草原やサバンナ、森林の開けた場所、水辺、農地など多様な環境に適応
- 人間の生活圏にも柔軟に対応可能
- 乾燥や寒冷にもある程度耐えることができるが、食料が乏しい場所は避ける
天敵はいるのか?
セグロジャッカルはヒョウやチーターなどが天敵に当たります。

セグロジャッカルの幼獣について
では、セグロジャッカル(Canis aureus)の幼獣(子ども)の特徴や生態について詳しくまとめます。
1. 出産・誕生
- 繁殖期:年に1〜2回(地域による)
- 出産頭数:1回につき 2〜6頭 が一般的
- 誕生時の体重:およそ 150〜200g 前後
- 毛色:生まれたばかりの頃は灰色や淡褐色の毛で、成獣のような黄褐色の背中の毛はまだはっきりしていません
2. 成長段階
- 新生児期(生後0〜2週)
- 目と耳は閉じていてほぼ無力
- 母乳で栄養を摂る
- 母親に抱かれて安全な巣穴で過ごす
- 幼獣期(生後2〜6週)
- 目が開き、耳も聞こえるようになる
- 簡単な動き(歩く・匍匐前進)を始める
- 親の毛づくろいや授乳で世話される
- 離乳期(生後6〜12週)
- 固形食(小型哺乳類や果物など)を少しずつ摂取
- 狩りの練習を親と一緒に始める
- 群れでのコミュニケーションも学ぶ
- 幼獣期後半(生後3〜6か月)
- 狩りに参加できるようになる
- 遊びを通して狩りの技術や社会性を学ぶ
- 体も徐々に成獣の体型に近づく
3. 幼獣の行動・性格
- 好奇心旺盛で遊び好き:遊びを通して運動能力や狩りの技術を学ぶ
- 親への依存度が高い:巣穴や食料の提供を頼りにする
- 学習能力が高い:親の行動を観察して、生きる術を習得する
- 警戒心も徐々に発達:危険を察知する能力は生後数か月でかなり高まる
4. 巣穴と安全対策
- 母親や家族が巣穴の位置を変えたり、外敵から幼獣を守る
- 巣穴は茂みや岩陰、低木の間などで安全に隠れることができる場所が選ばれる
5. 成獣への移行
- 生後6〜12か月でほぼ独立
- 1歳前後で狩りに参加し、家族群を離れる個体も出てくる
セグロジャッカルは絶滅危惧種なのか?
セグロジャッカルは絶滅危惧種に指定されていません。開発による生息地の破壊や、家畜や農作物を食害する害獣としての駆除がされており、徐々に個体数が減少しています。
1. IUCNの評価
- 国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは、セグロジャッカルは 「LC(Least Concern)」=低リスク に分類されています。
- 理由:
- 生息範囲が広い(ヨーロッパ南部、中東、南アジア、北アフリカ)
- 適応力が高く、人里近くでも生きられる
- 個体数は比較的安定している
2. 地域ごとの状況
- 安定している地域:インド、スリランカ、中東の多くの地域
- 減少している可能性がある地域:
- ヨーロッパ南部:農地開発や人間活動により局所的に減少
- 北アフリカ:生息数は少なく、オオカミに近い亜種も含めて注意が必要
3. 主な脅威
- 生息地の破壊:都市化、農地拡大
- 狩猟・捕獲:家畜被害として駆除されることがある
- 人間との接触:交通事故や病気のリスク
4. 保護の必要性
- 世界的には絶滅の危険は低いですが、局所的な生息地破壊や人間との衝突を防ぐためには監視・保護策が重要です。
- 特に北アフリカやヨーロッパの小規模な個体群は注意が必要です。
セグロジャッカルは飼育可能?
セグロジャッカルは肉食動物であり、付近に住む家畜を襲う確率が高いため、あまり一般人が飼育するには向いていません。
1. 野生動物としての性質
- セグロジャッカルは野生のイヌ科動物で、完全に飼いならされているわけではありません。
- 特徴的な性格:
- 警戒心が強く臆病
- 頭が良く、非常に俊敏
- 食事や環境への適応力はあるが、ストレスに敏感
- 成獣になると、野生本能が強く残るため完全に家犬のようには扱えません。
2. 法律的・規制面
- 多くの国ではセグロジャッカルは野生動物・希少動物として扱われ、飼育には特別な許可が必要です。
- 日本では:
- 「特定動物」に指定されており、飼育・譲渡には都道府県知事の許可が必要
- 無許可で飼うと**罰則(罰金・懲役)**が科される可能性があります
3. 飼育の難しさ
- 広い運動スペースが必要:俊敏で活発なので、狭い環境ではストレスが溜まる
- 食事管理が複雑:雑食性ですが、栄養バランスを考えた特別な食事が必要
- 社会性の問題:単独で飼う場合は攻撃性やストレス管理が難しい
- 医療・獣医対応:野生動物なので、一般の犬と異なる疾病や健康管理が必要



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