百科事典にも登場するガラパゴスペンギンの特徴、分布、自然での繁殖、生態、生息地について解説します。ガラパゴスペンギンは南米のエクアドル、ガラパゴス諸島に生息する唯一のペンギンになります。ペンギンの中で最も低緯度の赤道直下に生息しており、とても特殊なペンギンでもあるのです。
ガラパゴスペンギンの基本情報について
ガラパゴスペンギンはペンギン目ペンギン科ケープペンギン属に分類される鳥類。全長53センチメートル、体重は2Kgくらいになります。ガラパゴスペンギンは生息数が極めて少なく、絶滅危惧種に指定されています。
| Japanese(和名) | ガラパゴスペンギン |
| English(英名) | Galápagos penguin |
| scientific name(学名) | Spheniscus mendiculus |
| classification(分類) | Sphenisciformes, Spheniscidae, Aptenodytes ペンギン目ペンギン科ケープペンギン属 |
| IUCN Status(保全状況) | ENDANGERED |
| Height(身長) | 53cm |
| Weight(体重) | 2kg |
分類はどうなるの?
ガラパゴスペンギンはフンボルトペンギン属(ケープペンギン属)で4種の仲間がいます。ガラパゴスペンギンはもともと南アメリカ本土にいたと言われています。しかし何等かの理由でガラパゴス諸島に持ち込まれ、そこで別の種に進化したと考えられているのです。そのため、他の種族と比べてもやや独特です。そのためガラパゴスペンギンは最も小さなペンギンノ1種となりました。
| 名前:Name | 属名:Group | 生息地:habit |
| ガラパゴスペンギン(Galapagos Penguin) | Spheniscus フンボルトペンギン属 | ガラパゴス諸島 galapagos islands |
| ケープペンギン(African Penguin) | Spheniscus フンボルトペンギン属 | 南アフリカ South Africa |
| フンボルトペンギン(Humboldt Penguin) | Spheniscus フンボルトペンギン属 | チリ Chile |
| マゼランペンギン(Magellanic Penguin) | Spheniscus フンボルトペンギン属 | 南アメリカ太平洋岸 south america pacific coast |
分類
- 界 (Kingdom): Animalia(動物界)
- 門 (Phylum): Chordata(脊索動物門)
- 綱 (Class): Aves(鳥綱)
- 目 (Order): Sphenisciformes(ペンギン目)
- 科 (Family): Spheniscidae(ペンギン科)
- 属 (Genus): Spheniscus(フンボルトペンギン属)
- 種 (Species): Spheniscus mendiculus(ガラパゴスペンギン)
ガラパゴスペンギンの生息地について
ガラパゴスペンギンの生息地についてはエクアドルのガラパゴス諸島のみ。フェルナンディナ島、イサベラ島だけでこのペンギンは生息しております。分布はガラパゴスという熱帯に住んでおり、野生のペンギンの中では特殊。フンボルトの海流からここに移動したと言われており、黒い姿をしています。
1. 地理的分布
- 場所: エクアドル領ガラパゴス諸島
- 主な島:
- Isabela島(最大の個体群がここに集中)
- Fernandina島
- 一部 Santiago島 などにも散在
- 生息範囲は非常に限定的で、世界でこの諸島にしか生息しない固有種 (endemic species)。
2. 環境条件
- 気候: 赤道付近の熱帯気候
- 海水温: 冷たい海流(フンボルト海流の影響を受ける西側海域)が重要。
- 水温が上がると餌が減り、繁殖に影響する
- 生息場所: 岩場の海岸、洞窟や小さな入り江
- 卵やヒナを天敵から守るため、日陰や岩陰に巣を作る
3. 生態的特徴
- 赤道直下で生息するため、熱帯ペンギンとして唯一繁殖期が水温や食物量によって変動
- 海流の影響で個体数が変動しやすく、エルニーニョ現象の際には大きく減少する
特徴は?どんな感じの生物なのか?
ガラパゴスペンギンはペンギンの中でも小形です。全身は短い羽毛で覆われ、頭部や体上面の羽衣は黒色。喉にかけて白い筋模様があります。オスはメスよりも上面と下面の体色に差があります。上嘴および嘴の先端は黒です。暑さには弱いため、陸上に上がると日陰に隠れて暑さをしのぐ傾向があります。
1. 体の特徴
- 体長:約 50 cm
- 体重:約 2.5〜3 kg
- 体型:小型でずんぐりした体型
- 羽毛:
- 背中は黒、腹は白(胸に黒い帯模様)
- 目の周りに白い線がある
- くちばし:短くて頑丈、魚を捕るのに適応
2. 動作・行動
- 水中では素早く泳ぐことができ、狩りの際は海中で方向転換も俊敏
- 陸上ではヨチヨチ歩きで、泳ぐときほど俊敏ではない
- 社会性が高く、繁殖期には群れで行動
3. 食性
- 主食:小魚(アンチョビ、イワシなど)、イカ、甲殻類
- 狩り方:海中を潜って追いかける「潜水型捕食者」
- 食物が豊富なときは体重を増やし、繁殖に備える
4. 繁殖・寿命
- 繁殖は年中可能だが、水温や食物量で変動
- 岩陰や洞窟に巣を作り、通常1〜2個の卵を産む
- 寿命:野生で約 15〜20 年
5. 性格・行動の特徴
- 群れで協力して餌を捕ることが多い
- 人を恐れにくい傾向があるが、陸上では逃げる
- 気温が高い地域に適応しているため、暑さに強い

性格はどんな感じになるのか?
ガラパゴスペンギンはペンギンの中でも小形でコガタペンギンなどと同様でやや警戒心が強く、むやみに近づくと嘴で噛んでくることもあります。フンボルトペンギン属の性格は全体的に同じ傾向にあり、思慮深いところがあります。
1. 社会性
- 群れで生活することが多く、仲間との協力が見られる
- 繁殖期にはペアや小規模な群れで巣を作る
2. 警戒心
- 陸上ではやや警戒心があるが、人をあまり恐れない傾向
- 海中では非常に俊敏で、捕食者から逃げる行動が早い
3. 活発さ
- 小型で機敏、泳ぎが得意
- 水中での狩りは非常に活発で、魚やイカを追いかける
4. 頑固さ・独立性
- 食物や巣を守るため、必要に応じて縄張り意識を示すこともある
- それ以外は比較的協調的
5. 人間から見た印象
- 陸上ではかわいらしいヨチヨチ歩き
- 海中では俊敏で、遊んでいるかのように泳ぐこともある
- 性格的には好奇心がありつつも用心深いタイプ
ガラパゴスペンギンの生態は?
ガラパゴスペンギンは昼間に採食を行い、魚類や甲殻類を食べて生活をしています。大きな群れを作ることはほとんどなく、孤独でいることも多いです。4-5月の雨季に繁殖活動が開始され、海岸の岩の割れ目、洞窟などに、1回に2個の卵を産みます。抱卵期間は38-40日でヒナは孵化してから60-65日で巣立ちます。寿命は11年程度です。
1. 生態
(1) 生息環境
- 場所:エクアドル領ガラパゴス諸島のごく限られた岩場沿い
- 環境条件:
- 赤道直下の熱帯気候
- 冷たい海流(フンボルト海流)に依存
- 岩陰や洞窟に巣を作る
(2) 食性
- 主食:小魚(アンチョビ、イワシなど)、イカ、甲殻類
- 狩りの方法:海中潜水で追いかけて捕食
- 特徴:水温や海流の影響を強く受けるため、餌の量により個体の体重や繁殖率が変動
(3) 繁殖
- 年中繁殖可能だが、水温や食物量に依存
- ペアで巣を作り、岩陰や洞窟に通常1〜2個の卵を産む
- ヒナは親が交代で温め、数か月で巣立つ
(4) 行動
- 群れで生活することが多く、協力して餌を探す
- 陸上ではヨチヨチ歩きだが、水中では俊敏に泳ぐ
- 人間に対して比較的警戒心が低い
2. 寿命
- 野生:約15〜20年
- 生息地が限定され、エルニーニョ現象などの影響で個体数が大きく減少することがある
ガラパゴスペンギンの天敵は?
ガラパゴスペンギンの天敵は主に外来種になります。人間によって犬や猫、さらにはキツネなどが持ち込まれており、捕食されてしまっております。
1. 陸上の天敵
- カラス属(アメリカカササギやガラパゴスカラスなど)
- 卵やヒナを襲う
- ネコやネズミなどの外来種
- 人間による持ち込みで繁殖地に影響
- 特にヒナや卵が危険
2. 海中の天敵
- 海洋哺乳類:
- オタリア(ガラパゴスアシカ)
- アシカやラッコ類が子ペンギンを襲うことも
- 大型魚類やサメ:
- 捕食対象は主に小型や若い個体
- 海鳥:
- まれに大型のカモメ類がヒナを襲う
3. その他の脅威
- 気候変動(エルニーニョ現象)
- 海水温上昇 → 餌が減少 → 個体数減少
- 人間活動:
- 漁業による餌の減少
- 生息地の破壊

ガラパゴスペンギンのヒナ
ガラパゴスペンギン (Spheniscus mendiculus) のヒナについて整理します。
1. 卵から孵化まで
- 産卵数:通常1〜2個
- 巣:岩陰や洞窟に作る
- 抱卵期間:約 38〜42日
- 両親が交代で温める
2. ヒナの特徴
- 体毛:生まれた直後は灰色や淡い茶色のふわふわの羽毛
- 目立たない色:天敵から身を守るため
- 体重:孵化時は約 80〜100g
3. 成長と巣立ち
- 巣立ちまで:約 8〜10週間
- 親から魚の捕り方を学び、泳ぎ方も練習
- 巣立ち後は群れと一緒に海に出て狩りを覚える
4. 生存率の課題
- 天敵(カラス、ネコ、ネズミ、海洋哺乳類)に狙われやすい
- エルニーニョなどで海水温が上がると餌が減り、ヒナの生存率が低下
- ヒナ期が最も危険な時期
ガラパゴスペンギンは絶滅危惧種なの?
ガラパゴスペンギンは残念ながら絶滅危惧種に指定されております。1999年の調査によると推定生息数は1,200羽しかおらず、極めて数が少ないのです。以下のような理由があり生息数は減少してばかり。守る必要があります。
1. 現状
- 国際自然保護連合 (IUCN) レッドリスト:Endangered(絶滅危惧ⅠB類)
- 世界で生息する個体数は 約1,200〜2,000羽程度 と非常に少ない
- 生息地が限定されているため、個体数は大きく変動する
2. 主な絶滅の脅威
- 気候変動
- エルニーニョ現象で海水温が上昇 → 餌(小魚)が減少 → 繁殖率低下
- 天敵や外来種
- ネコ、ネズミ、カラスなどがヒナや卵を襲う
- 人間活動
- 漁業による餌の減少
- 観光や開発による生息地破壊
3. 保護活動
- ガラパゴス諸島の国立公園・保護区で生息地の保護
- 外来種の管理(ネコやネズミの駆除)
- 海洋資源管理や漁業規制
ガラパゴスペンギンの飼育は可能なのか?
ガラパゴスペンギンは生息数が極めて少なく、絶滅危惧種に指定されているので手に入れることは極めて困難です。水族館や動物園から譲ってもらうしか選択肢はありません。
1. 飼育の現状
- 非常に限られた例しかなく、世界の動物園や水族館でも数少ない
- 自然環境に非常に依存するため、飼育は極めて難しい
- 赤道直下の特有の気候条件(温度・海流・餌の種類)に適応している
- 繁殖や健康管理が難しい
2. 飼育上の課題
- 気温・水温管理
- 熱帯気候でも冷たい海水に適応している
- 人工環境で水温やプールの温度を適切に保つ必要がある
- 餌の管理
- 主食は小魚(アンチョビ、イワシなど)
- 栄養バランスを自然環境に近づける必要がある
- 繁殖の難しさ
- 飼育下での繁殖例は非常に少ない
- 水温や餌の量、巣作りの環境が繁殖成功に大きく影響
- 絶滅危惧種であること
- 国際的な規制(CITESなど)により、捕獲・移動が制限される
3. 結論
- 一般家庭での飼育は不可能
- 専門施設でも飼育・繁殖は高度な管理と環境調整が必要
- 野生個体の保護や生息地管理が最も重要



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