黄色のアイリングが特徴の野鳥コチドリはどんな鳥?鳴き声、特徴、生態、生息地について解説します。ユーラシア大陸ので繁殖し、冬季になるとアフリカやユーラシア大陸南部で越冬する渡り鳥として知られています。とても可愛らしい小さな鳥ですので注目に値します。
コチドリとは? 基本ステータスについて
コチドリはチドリ目チドリ科チドリ属に分類される鳥類の一種。漢字は小千鳥、英語はLittle ringed plover、学名はCharadrius dubius。全長は16cmで翼開長は35~38cm。体重は35~40g。情報の一覧は以下の通り。
| Japanese(和名) | コチドリ |
| English(英名) | Little ringed plover |
| scientific name(学名) | Charadrius dubius |
| classification(分類) | Aves、 Charadriiformes、 Charadriidae、Charadrius 鳥綱、チドリ目、チドリ科、チドリ属 |
| IUCN Status(保全状況) | LEAST CONCERN |
| Length(体長) | 16cm |
| Weight(体重) | 35~40g |
基本分類(タクソノミー)
- 界:動物界 Animalia
- 門:脊索動物門 Chordata
- 綱:鳥綱 Aves
- 目:チドリ目 Charadriiformes
- 科:チドリ科 Charadriidae
- 属:チドリ属 Charadrius
- 種:コチドリ Charadrius dubius
生息地について
コチドリは夏には日本などのユーラシア大陸の広範囲で夏鳥として繁殖し、冬にはユーラシア大陸南部や以南、フィリピン、ニューギニア、アフリカに移動、越冬します。
主な生息地タイプ
- 河川の中流~下流の河原
- 砂利・砂の多い川岸
- 湖沼やため池の周辺
- 干潟・海岸(内湾や河口部)
- 人為的環境
- 造成地
- 工事現場
- 駐車場の砂地
- 砕石場
👉 共通点は
**「見通しがよく、草が少ない地面」**です。
● 日本国内
- 全国に分布
- 主に夏鳥(春~秋に日本で繁殖)
- 一部は暖地で越冬
特に多い地域:
- 大きな河川(多摩川、利根川、淀川など)
- 人の手が入った河川敷
■ 世界的な分布
コチドリは非常に広い分布域を持ちます。
- ユーラシア大陸
- ヨーロッパ
- ロシア
- 中国
- 朝鮮半島
- 東南アジア
- インド亜大陸
- アフリカの一部
➡ 渡り鳥として、
繁殖地(温帯)と越冬地(熱帯・亜熱帯)を移動します。
コチドリが砂礫地を選ぶ理由
- 天敵を早く発見できる
- 地面にいる昆虫・小動物を捕食しやすい
- 巣を作らず、地面に直接産卵するため
👉 逆に、
- 草が伸びすぎた場所
- 森林や藪
- 人が頻繁に通る舗装地
は不向きです。
■ 繁殖期の生息地
- 4~7月頃
- 河原や工事現場の砂地に浅いくぼみを作って産卵
- 石や砂に卵が溶け込むような擬態を利用
⚠ このため、
人や車に踏まれやすい生息地でもあります。

特徴は?どんな感じの生物なのか?
黄色い千鳥足の種であるコチドリは背側は灰褐色で、腹側は白、目の周りのアイリングは特徴で山吹色をしています。胸の辺りには黒い帯があり、雄ではこの帯が幅広く、雌では細くなっています。幼鳥は全体の色がより褐色味を帯び額に黒帯がない。集団での生活をしており海岸や河川の中流域、湖、池、沼、水田、畑等に生息をしています。観察すると「ピウ ピウ」という鳴き声をします。
■ 全体的な印象(どんな鳥?)
コチドリは一言でいうと、
小さくて俊敏、でもとても気が強い“地面生活の鳥”
です。
- 体は小さいが行動は活発
- ちょこちょこ走ってピタッと止まる
- 人が近づくと警戒心が強い
見た目は可愛らしいですが、
生き方はかなりしたたかです。
● 体の大きさ
- 体長:約 15~16cm
- スズメよりやや大きい程度
- 体は細身で脚が長い
● 顔・模様(最大の特徴)
- 目の周りの黄色いアイリング(決定的特徴)
- くちばしは短く、先端が黒い
- 首に黒い首輪模様
- 額と喉も黒く縁取られる(繁殖期)
👉 この黄色いアイリングが
イカルチドリとの最大の識別点です。
● 色合い
- 背中:茶褐色(砂や石にそっくり)
- 腹:白
- 全体的に地味で自然に溶け込む配色
生態はどうなっているのか?
コチドリは昆虫類などを食べ、さらにはカニなどの甲殻類も食べて生活をしています。繁殖は一夫一婦で行われ、4~7月に行われます。巣は砂礫海岸、耕作地などに、浅い穴で作られます。雌は3~4個ほどの卵を産み、抱卵は雌雄で行われ1か月で孵化します。ヒナは8-25日で独立し、生後1-2年で性成熟します。寿命は4~5年です。
■ コチドリの生態の全体像
コチドリは、
開けた砂礫地で、目と素早い動きを武器に生きる昼行性の鳥
です。
- 主に昼間に活動
- 地上生活に特化
- 繁殖・採餌・防衛すべてが合理的
● 主なエサ
- 昆虫(甲虫・ハエ・アリなど)
- クモ類
- ミミズ
- 小型甲殻類(干潟)
👉 動物食中心。
● 採餌方法
- 走る → 止まる → ついばむ
- 視覚に強く依存
- 群れずに単独またはつがいで採餌
チドリ類特有の
**「ストップ&ゴー方式」**です。
● 日中
- 採餌が中心
- 見通しの良い場所で警戒しながら行動
● 夜間
- 基本は休息
- 渡りの時期は夜に移動することもある
● 繁殖期
- 4~7月
- 日本では春に渡来して繁殖
● 巣作り
- 巣を作らない
- 砂や小石の上に浅いくぼみ
- 石を少し並べる程度
➡ 卵は完全な保護色。
● 産卵
- 1回に 3~4個
- 斑点のある卵
- 地面とほぼ同化
● 抱卵・子育て
- 雌雄で分担
- 抱卵期間:約 24日
天敵はいるのか?
コチドリはカラスやタカなどの猛禽類が天敵として挙げられます。

コチドリのヒナについて
コチドリのヒナについて、
「生まれた直後の姿・行動・親との関係・生存戦略」を中心に詳しく説明します
- 早成性(そうせいせい)
- 生まれてすぐに歩ける
- 自分でエサを探す
- 親から直接エサはもらわない
- 生後すぐに巣(=産卵場所)を離れる
👉 鳥としては非常に自立が早いタイプです。
● 体のサイズ
- 孵化直後:ピンポン玉より少し大きい
- 体は丸く、脚は意外と長い
● 体色(最大の特徴)
- 茶色・ベージュ・黒のまだら模様
- 砂や小石と完全に同化
- じっとしているとほぼ見えない
➡ 天敵対策のための完璧な保護色。
● とにかく止まる
- 危険を感じるとその場で動かない
- 親の合図で伏せる
- 「逃げる」より「消える」
● 採餌行動
- 小さな昆虫を自力でついばむ
- 親は近くで見守り、危険を監視
● 親の役割
- 危険察知
- 鳴き声で指示
- 擬傷行動で注意をそらす
👉 親は
ボディガード兼ナビゲーター。
コチドリは絶滅危惧種なのか?
コチドリは低懸念に分類されており、絶滅危惧種ではありません。動物園などでも飼育されておりイベントも開催されているので案内など見て参加してみましょう。
🌍 世界(国際レベル)の状況
- 国際自然保護連合(IUCN)レッドリストでは、
- **Least Concern(軽度懸念/絶滅危惧ではない)**に分類されています。
- これは、広い分布域と十分な個体数があると評価されているためです。
➡ つまり、世界的には絶滅の危険が高い種ではありません。
🇯🇵 日本での状況
日本では以下のように評価が分かれます:
✅ 一般的な評価
- 環境省の全国的なレッドリスト(2020年度)では、絶滅危惧種には指定されていません。
⚠ 都道府県レベルでの評価
- 東京都では 「絶滅危惧Ⅱ類(VUに近いランク)」 として扱われています。
※都道府県ごとに分布や個体数が異なるため、そこで評価が付く場合があります。 - 大分県など一部の自治体では 「準絶滅危惧(NT)」 に指定されています
➡ 日本全国一律ではなく、地域ごとの評価があるという状態です。
✔ 生息範囲が広い
- ユーラシア大陸の広い範囲で繁殖・渡りをする種で、世界的に分布が大きいです。
✔ 移動性が高い
- 春〜夏に日本で繁殖し、冬はアジア南部〜アフリカ方面へ移動します。
✔ 多くの地域で一定数を保っている
- 全体として個体数の急激な減少が見られないとされ、IUCN基準の対象にはなっていません。
コチドリは飼育できるのか?
コチドリは 環境省の鳥獣保護管理法などで管理されており、餌やりなども禁止されてます。
■ 理由①:法律上の問題(日本)
● 鳥獣保護管理法
日本ではコチドリは野生鳥類として、
- 捕獲
- 飼育
- 移動
- 販売
が原則禁止されています。
👉
たとえ
- ケガをしていない個体
- ヒナを「かわいそう」と思って拾った場合
でも、無許可で飼うのは違法になります。
● 例外になるケース
以下の場合のみ可能です:
- 行政(環境省・都道府県)の正式な許可
- 動物園・研究機関
- 保護施設(リハビリ目的)
一般人が許可を得るのはほぼ不可能です。
■ 理由②:生態的に飼育に向かない
● 地面生活・広大な行動範囲
- 砂礫地を自由に歩き回る
- 視界が広くないと強いストレス
- ケージ飼育は致命的
● 極端に警戒心が強い
- 人を「天敵」と認識
- 慣れない
- 慢性的ストレスで衰弱する
👉
懐くタイプの鳥ではありません。
● 特殊な採餌行動
- 生きた昆虫を自分で探して食べる
- 与え餌に適応しにくい
- 栄養管理が極めて難しい
■ 理由③:倫理・保全の観点
- 地上繁殖で個体数が不安定
- 地域によっては減少傾向
- 1羽失うだけでも繁殖成功率に影響
👉
「飼えるかどうか」以前に、
飼うべきではない鳥です。



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