シロフクロウはどんな鳥?特徴、生態、生息地について解説します。シロフクロウは地球の北方で多くが生息しており、ハリーポッターなどの映画でも出演したことがあるため知名度はとても高い動物です。そのためどのような特徴があるのかを紹介していきます。
シロフクロウとは? 基本ステータスについて
シロフクロウ(Snowy Owl)はフクロウ目フクロウ科に分類される鳥類です。学名はBubo scandiacus。体長は50cm-60cm、翼開長は140cm-165cmあります。体重は1-3kg。漢字では白梟と書かれています。大型の種類にあたります。情報の一覧は以下の通り。
| Japanese(和名) | シロフクロウ |
| English(英名) | Snowy Owl |
| scientific name(学名) | Bubo scandiacus |
| classification(分類) | Ave、 Strigiformes、 Strigidae、Buho 鳥綱、フクロウ目、フクロウ科、ワシミミズク属 |
| IUCN Status(保全状況) | VULNERABLE |
| Length(体長) | 50cm-60cm |
| Weight(体重) | 1-3kg |
分類について
シロフクロウはワシミミズク属に分類されています。シロフクロウ属(Nyctea属)という独立した属で扱うことも多いため、とても議論が分かれます。
シロフクロウの分類学(タクソノミー)
| 階級 | 分類 |
|---|---|
| 界 | 動物界 (Animalia) |
| 門 | 脊索動物門 (Chordata) |
| 綱 | 鳥綱 (Aves) |
| 目 | フクロウ目 (Strigiformes) |
| 科 | フクロウ科 (Strigidae) |
| 属 | フクロウ属 (Bubo) |
| 種 | シロフクロウ (Bubo scandiacus) |
生息地について
生息地はヨーロッパや北アメリカの北方に生息しています。
シロフクロウの生息地
- 主な分布地域
- 北極圏や亜北極圏のツンドラ地帯
- 北アメリカ北部(カナダ北部、アラスカ)
- ヨーロッパ北部(ノルウェー、スウェーデン、フィンランド)
- ロシア北部やシベリア
- 生息環境
- 開けた平原やツンドラを好む
- 森林地帯にはほとんど生息せず、視界が広く獲物を探しやすい環境を選ぶ
- 冬季は南下して、農地や草原、海岸沿いに現れることもある(北極圏外に渡る個体は「イレブレーション」と呼ばれる)
- 季節による移動
- 夏:繁殖地の北極ツンドラで生活
- 冬:餌の確保のため南下(北米や北ヨーロッパの開けた土地に出現)
- 移動距離は個体や年によって大きく変わる
特徴は?どんな感じの生物なのか?
シロフクロウはツンドラ地帯、草原、湿地、岩場を好み生息しています。繁殖期には北極圏に広く分布しており、冬になると北アメリカやユーラシア、日本の北海道のほうまで南下します。羽毛は白色で、足の指まで羽毛が生えており、短いくちばしが最大の特徴です。また、メスの方がオスより大きく、フクロウ類にしては珍しいタイプになります。木にとまることはなく、単独で平原の氷塊や岩、切り株を好みます。昼間によく活動をしています。
シロフクロウの特徴
- 体の大きさ・体型
- 体長:約52〜71cm
- 翼開長:約125〜150cm
- 体重:約1.6〜3kg
- 大型フクロウで、ずんぐりした体型と丸い顔が特徴
- 羽毛・色
- ほぼ白色の羽毛で、雪に擬態して保護色になっている
- メスや若鳥は黒や茶色の斑点がある
- 冬には全体がより白く見えることが多い
- 頭部・顔
- 丸い顔と大きな黄色い目
- 耳羽(耳のように見える羽)は目立たない
- 鳴き声
- 低く響く「フー」という声
- 繁殖期や縄張りで鳴くことが多い
- 行動・性格
- 昼行性寄り(フクロウとしては珍しい)
- 猛禽類として獲物をじっと見つめ、飛んで捕まえる
- 繁殖期は警戒心が強く、巣を守る
- 食性
- 主に小型哺乳類(レミングやネズミなど)を捕食
- 必要に応じて鳥類や魚を食べることもある

性格はどんな感じなのか?
フクロウを飼育したことがある方であればわかりますが、フクロウは全体的に懐いて遊んでくれるような動物ではありません。あくまでマイペースであり、お互いに干渉しない関係を望む動物です。
シロフクロウの性格・行動傾向
- 警戒心が強い
- 野生では常に外敵を意識して行動
- 人間や他の大型動物に近づかれると、すぐに逃げたり威嚇する
- 昼行性寄り
- 他のフクロウは夜行性が多いが、シロフクロウは日中も活動する
- 獲物のレミングなどが昼間活動するため、狩猟に合わせて昼間行動する
- 独立心が強い
- 単独で縄張りを持ち、特にオスは繁殖期に巣周辺を厳重に守る
- 繁殖期以外は単独行動が基本
- 好奇心はあるが慎重
- 新しい環境や音に対して好奇心を示すこともある
- しかし危険と判断すればすぐ飛び去る
- 攻撃性
- 繁殖期のオスは巣やメスを守るため、非常に攻撃的になる
- 餌場でも縄張り争いが見られることがある
生態はどうなっているのか?
シロフクロウのエサはマウス、ネズミなど小型哺乳類、昆虫などを捕食して食べて生活します。ツンドラの高台に営巣をして抱卵を行います。寿命は15年~20年です。
シロフクロウの生態
- 生息環境
- 主に北極圏や亜北極圏のツンドラ地帯
- 開けた平原や草原を好み、視界が広く獲物を探しやすい場所に生息
- 冬季は南方の農地や海岸付近に移動することもある
- 活動時間
- 他のフクロウと比べて昼行性寄り
- 昼間も活発に狩りを行う
- 冬季は食料が少ないため、日中・夜間問わず活動することがある
- 食性
- 主に小型哺乳類(レミング、ネズミ類)を捕食
- 状況によって鳥類や魚も捕食する
- 冬季には獲物が少ないため、広範囲を移動して狩りをする
- 繁殖
- 繁殖期:春〜初夏(北極圏では短い夏に合わせる)
- 巣は地面に作られ、石や草で簡単に覆われる
- 1回の産卵数:通常3〜11個の卵
- 両親で子育てし、雛は約1か月半で巣立ちする
- 移動・冬季行動
- 夏は北極圏で繁殖
- 冬は餌を求めて南下する個体もいる(「イレブレーション」と呼ばれる大量移動もあり)
- 社会性
- 繁殖期以外は基本的に単独で生活
- 繁殖期はオスとメスで協力して巣作りと育雛を行う
- 寿命
- 野生で約9〜10年、飼育下では最大20年程度
天敵はいるのか?
シロフクロウはホッキョクギツネやオオカミなどが天敵に当たります。さらに大きいワシなども天敵になるでしょう。

シロフクロウのヒナについて
シロフクロウのヒナについて詳しく整理すると、見た目や行動、成長過程に独特の特徴があります。
シロフクロウのヒナ(雛)の特徴
- 孵化と初期の姿
- 卵から孵化した直後の体長:約10〜15cm
- 体重:約50〜70g
- 全身は白いふわふわの産毛で覆われており、親と同じように丸い頭の形をしている
- 目は黄色に発達するが、孵化直後はまだ完全に視力が発達していない
- 巣での生活
- 巣は地面に作られ、石や草で簡単に囲まれている
- 親鳥が巣のそばにいて給餌と保護を行う
- 危険を感じると親は威嚇や飛びかかることでヒナを守る
- 食性
- 初期は親から給餌される(小型哺乳類や鳥)
- 成長するにつれて自分で小さな獲物を捕る練習を始める
- 成長過程
- 羽毛は産毛から成鳥の羽に徐々に生え変わる
- 生後約1か月半で巣立ち
- 巣立ち後も数週間は親に付き添い、狩りや生存技術を学ぶ
- 性格・行動
- 孵化直後から警戒心は持っており、巣穴の外では慎重に動く
- ヒナ同士でじゃれたり羽を動かすことで、運動能力や狩猟能力の基礎を身につける
- 巣立ち後
- 約1か月半〜2か月で自立
- 親から離れ、単独で縄張りを持つようになる
シロフクロウは絶滅危惧種なのか?
シロフクロウは絶滅危惧種に指定されている動物です。現在、シロフクロウの成熟した繁殖つがい個体数は世界で 14,000~28,000くらいしかいないと言われています。捕食できるレミングが減少しており、世界中で1,700羽まで減少する可能性があると示唆されており、絶滅の可能性を指摘されています。北米の推測個体数はこれからさらに52%減少すると推測されています。
保護状況の詳細
- 国際的評価(IUCN)
- 分類:Least Concern(LC)=軽度懸念
- 理由:北極圏を中心に広範囲に分布しており、個体数は比較的安定
- 地域ごとの状況
- 北米やヨーロッパでは個体数の変動がある
- 冬季の餌不足や気候変動により、局所的には減少傾向が見られることもある
- 脅威
- 気候変動による生息地の変化(ツンドラの縮小、レミングの個体数変動)
- 人間活動による生息地の影響(観光地や農地への南下時)
- 捕食圧は自然環境に依存するため大きな問題にはなっていない
- 保護
- 国際的には特別な保護対象にはなっていないが、北極圏や一部の国立公園などで生息地の保護は行われている
シロフクロウは飼育できるのか?
シロフクロウはペットとして飼育できるのか?残念ながらワシントン条約にも掲載されており、国際取引が厳しく制限されています。そのため動物園などから譲ってもらうしか選択肢はありません。動物園で入園してイベントの案内などで鑑賞がおすすめ。
シロフクロウが飼えない理由
- 野生動物である
- シロフクロウは北極圏など広大な自然環境に適応しており、日本国内では野生動物保護法や種の保存法により捕獲・飼育は禁止されている
- 無許可で飼育すると違法となる
- 大型で特殊な生態
- 体長50〜70cm、翼開長約125〜150cmの大型猛禽類
- 広い狩猟圏を必要とし、家庭環境では十分な運動や飛行スペースを確保できない
- 食性の特殊性
- 主に小型哺乳類(レミング、ネズミなど)を捕食
- 餌の確保が難しく、人工飼料で代用するのは非常に困難
- 性格・警戒心
- 野生では昼間も狩りをするが、警戒心が強く人に慣れない
- 捕まえた場合はストレスで体調を崩しやすい
- 健康管理が難しい
- 獣医でも診察が難しく、病気や怪我のリスクが高い
- 飼育下での寿命や繁殖も非常に限定的



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