コウテイペンギン(エンペラーペンギン)の特徴、生態、性格、生息地について解説 南極の動物

Antarctic

コウテイペンギン(エンペラーペンギン)の特徴、生態、性格、生息地について解説します。ペンギンの中でも最大のサイズを誇るエンペラーペンギンは南極と言う極めて厳しい環境で生活をしています、彼らの特徴や生態について詳しく解説をしていきます。

エンペラーペンギンの基本情報について

エンペラーペンギンは全長115-130cm、体重は20-40kgある、ペンギンの中でも一番大きいペンギンです。鳥類にあたり、南極大陸と言う世界で最も過酷な環境で生活をしています。

Japanese(和名)エンペラーペンギン、コウテイペンギン
English(英名)Emperor penguin
scientific name(学名)Aptenodytes forsteri
classification(分類)Sphenisciformes, Spheniscidae, Aptenodytes
ペンギン目ペンギン科オウサマペンギン属
IUCN Status(保全状況)Near Threatened
Height(身長)115-130cm
Weight(体重)20-40kg

分類学ではどうなっているのか?

コウテイペンギンは、1844年に英国の動物学者ジョージ ロバート グレイによって記載されるようになり存在が知られるようになりました。Aptenodytes forsteriという種名は、5種のペンギンを正式に命名したドイツの博物学者ヨハン・ラインホルト・フォースターに敬意を表して付けられたものです。コウテイペンギンは、オウサマペンギンとともに、コウテイペンギン属に現存する2種のうちの1種になります。

名前 : Name属名 : genus name生息地 : Habitat
コウテイペンギン(Emperor Penguin)Aptenodytes コウテイペンギン属南極大陸
キングペンギン(King Penguin)Aptenodytes コウテイペンギン属南大西洋、インド洋

エンペラーペンギンの生息地について

エンペラーペンギンは南極大陸という世界で最も過酷な環境で生活をしています。厳しい冬に子育てを始めるためヒナの凍死率もとても高いです。南極では秋にあたる3月から4月の頃、群れは海を離れて繁殖地である氷原に上陸します。なぜこんな過酷な環境で生活をするのか?一つは食料がここで取れるからです。オキアミなどがこの地域で良く取れます。

特徴は?どんな感じの生物なのか?

エンペラーペンギンは頭部とフリッパーの外側が灰色です。上胸は黄色でフリッパーの内側は白色になっています。下嘴に黄色やピンク色の筋模様が入り、下嘴の根もとには嘴鞘があります。サイズはとても大きくペンギンの中では最大種となります。

性格はどんな感じになるのか?

コウテイペンギンは落ち着いていて、攻撃性が低いと言う特徴があります。コウテイペンギンはみんなで団体行動するという習性を持っており、争いの起こりにくい種族と言われていて縄張り意識も薄いです。餌を取りに行くのも集団で行動しているので、協調性のある動物と言われています。また度胸もあり、人間が近づいても全く逃げることがありません。

コウテイペンギンの生態は?

コウテイペンギンは他のペンギンと同様、コロニーを形成して集団生活を行います。ヒナが生まれると「クレイシュ」を形成します。コロニーは海岸から移動して水深の浅い大陸棚の周辺に好んでおります。寒さから身を守るために輪状になって体を寄せ合う群れをよく行います。他のペンギンと同様に肉食性で食べ物は魚類、イカ、甲殻類などです。寿命は20年程度と言われています。

コウテイペンギンの繁殖はどんな感じ?

コウテイペンギンは南極大陸の氷原で繁殖をします。このためコウテイペンギンは「世界でもっとも過酷な子育てをする鳥」と呼ばれ厳しい冬に子育てをするため、ヒナの死亡率も高いです。巣は作らず、メスは毎年5月ごろに卵を産みます。コウテイペンギンは体が冷蔵庫の貯蔵庫のようになっており、食物(オキアミなど)を胃に貯蔵しており、食物を吐き出して雛に餌として与えます。そのためやたら腹が大きいのです。抱卵・育雛を行うオスは上陸から数えて60日間、絶食に耐えるためかなり過酷です。

コウテイペンギンの天敵は?

天敵はいます。とても大きなペンギンなので、敵は多くありませんが、ヒナは狙われやすいです。トウゾクカモメやオオフルマカモメに産卵した卵やヒナが良く狙われます。成鳥であったとしても、シャチやアザラシと言った強敵に捕食されます。

 コウテイペンギンのヒナと成鳥の違い

コウテイペンギンのヒナと成鳥の違いは明らかです。ヒナの体は灰色の羽毛で覆われているため、一目瞭然です。ある程度成長すると、自力で餌を取り見つけるようになります。

エンペラーペンギンとコウテイペンギンの違い

エンペラーペンギンとコウテイペンギンの違いはとても簡単です。「エンペラーペンギン」は英名、「コウテイペンギン」は和名で呼び方の違いでしかありません。ニュースでも混同して使われることがあるので混乱する方は多いですね。

エンペラーペンギンとキングペンギンのちがい

エンペラーペンギンとキングペンギンのちがいは何か?同じオウサマペンギン属なので違いがないように見えます。

ヒナの姿は全然違う

キングペンギンのヒナは全身がキウイのような色の羽毛で覆われています。羽の状態や色で違いがあります。

これに対してエンペラーペンギンの場合はヒナの体毛が灰色ですので一目瞭然。

サイズや生息地も違う

エンペラーペンギンとキングペンギンがサイズも違います。さらに言えば生息地も違います。エンペラーペンギンは南極に住んでいますが、キングペンギンはフォークランドやサウスジョージアに生息しているため全く合うことがありません。

コウテイペンギン(Emperor Penguin)キングペンギン(King Penguin)
身長120-130cm85-95cm
体重30-40kg10-20kg
生息地南極大陸フォークランド諸島やサウスジョージア島

エンペラーペンギンは絶滅危惧種なの?

エンペラーペンギンは2012年、コウテイペンギンはIUCNによって最も懸念されていない種から準絶滅危惧種にリストアップされており、危険な水域になっています。218,000くらいが個体数と言われており減少し続けています。

気候変動と漁業の競合が大きな原因

最も大きな理由は気候変動が1つあります。気候が温暖化することにより、餌の補給が困難になり始めています。気候の変化により近場で取れていた魚が取りにくくなってます。またそれに加えて、人間の人口も増えており、漁業をする人との競合も問題になっています。餌の確保が難しくなっているわけです。

海氷面積が減少

温暖化現象に付随して海氷面積が減少しています。海氷面積が減少することで、個体数の激減が示唆されています。ディオン諸島のコロニーは、2009年の調査で完全に消滅したことがわかっており、エンペラーペンギンのコロニーも減少傾向にあります。

エンペラーペンギンの飼育は可能なのか?

エンペラーペンギンは氷の世界である南極大陸に生息していることから一般人が飼育することは極めて難しいです。飼育にはハードルが高いです。獣医の確保、常温を維持できる施設、魚の確保が必要になるでしょう。またプールや巣穴も用意する必要がるため、お金はそこそこかかりますので注意。

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