センカクモグラはどんな動物?特徴、生態、生息地について解説します。センカクモグラはYoutubeの動画ですら取り上げる人がいないほどのマイナーなモグラで、ほとんど研究者の中でしか知られていないような動物ですので、解説をしていきます。
センカクモグラとは? 基本ステータスについて
センカクモグラは、哺乳綱真無盲腸目モグラ科モグラ属に分類される動物。体長は12㎝で体重はわずか40gしかありません。学名はMogera uchidai、漢字は尖閣土竜。情報の一覧は以下の通り。
| Japanese(和名) | センカクモグラ |
| English(英名) | Senkaku mole Ryukyu mole |
| scientific name(学名) | Mogera uchidai |
| classification(分類) | Mammalia、Eulipotyphla、 Talpidae、Mogera 哺乳綱、真無盲腸目、モグラ科、モグラ属 |
| IUCN Status(保全状況) | VULNERABLE |
| Length(体長) | 12cm |
| Weight(体重) | 40g |
分類
| 階級 | 分類 |
|---|---|
| 界 | 動物界(Animalia) |
| 門 | 脊索動物門(Chordata) |
| 綱 | 哺乳綱(Mammalia) |
| 目 | モグラ目(Eulipotyphla) |
| 科 | モグラ科(Talpidae) |
| 属 | ウロトリクス属(Urotrichus) |
| 種 | センカクモグラ(Urotrichus talpoides) |
生息地について
センカクモグラは日本の尖閣諸島でしか確認、見れない固有種です。哺乳類で生態系の報告はありますが、謎が多いです。
1. 分布
- 日本固有種で、本州・四国・九州に分布
- 北海道には自然分布していません
- 特に山地や丘陵地、湿潤な森林や草地でよく見られる
2. 生息環境
センカクモグラは地下生活に適した柔らかい土壌を好みます。
- 森林
- 落葉広葉樹林、二次林など
- 落ち葉や腐葉土の多い湿った土壌が適している
- 草地・畑地
- 土が柔らかく、水はけが良い場所
- 河川敷や湿地周辺
- ミミズや昆虫が多く、餌が豊富な場所
3. 標高・気候
- 標高:平地〜山地(0〜1,500m程度)
- 気候:温暖湿潤な気候を好む
- 土壌が乾燥しすぎる場所や硬すぎる場所は避ける
4. 生息上の特徴
- 地下で生活するため、地上ではほとんど見られない
- 地中にトンネルを掘り、餌の昆虫やミミズを探す
- 湿った土壌と落ち葉の多い環境が必須

特徴は?どんな感じの生物なのか?
センカクモグラは他の種とは違って吻部が細長いことが特徴。歯の数が他のモグラよりも少なく、モグラ科のどの属とも異なる性質を持っています。モグラ科の他種よりも歯数が少ないことから新種として認識されています。さらにいえばセンカクモグラはあまりモグラが好まない熱帯域を好んで生息していると言う変わった種族です。
1. 外見の特徴
- 体長:約10〜15cm
- 体重:30〜50g程度
- 毛色:濃い黒褐色〜灰褐色で、柔らかく短い毛
- 手足:
- 前脚は幅広く、土を掘るのに適した鋭い爪がある
- 後脚は短く、掘った土を押すのに使う
- 尾:非常に短い
- 目・耳:
- 目は非常に小さく、ほとんど視力はない
- 耳も小さく、聴覚は敏感だが外見上は目立たない
2. 行動・性格
- 地下生活が中心(地下でほとんどの時間を過ごす)
- 警戒心が強い
- 外敵や振動に敏感
- 単独性が高い
- 基本的に単独でトンネルを掘り、他個体と接触することは少ない
3. 食性
- 完全肉食性
- 主にミミズ、昆虫、幼虫、小型の無脊椎動物を食べる
- 採食方法
- 地中トンネル内で鼻先と前脚を使い、土を掘って餌を探す
- 活動パターン
- 夜行性・昼行性どちらもあり、餌の豊富な時間帯に活動
4. 生態的特徴
- 地下トンネルで生活
- 土中に巣穴や採食用のトンネルを掘る
- トンネルの中で移動・休息・採食を行う
- 感覚
- 視力は弱いが、触覚と嗅覚が発達している
生態はどんな感じなのか?
センカクモグラは雑食で、昆虫、多足類などを食べて生活をしています。繁殖形態は胎生。生態は謎が多く、野外でまったく見られないことからなかなか研究が進んでいません。最大の寿命は恐らくですが2年~3年と言われています。
1. 生活環境
- 地下生活が中心
- トンネルを掘り、地中で移動・休息・採食を行う
- 地上にはほとんど姿を見せない
- 生息地
- 本州・四国・九州の森林、草地、湿った土壌
- 落葉が多く、柔らかい土壌を好む
2. 食性
- 完全肉食性
- ミミズ、昆虫、幼虫、小型無脊椎動物などを捕食
- 採食行動
- 前脚で土を掘り、鼻先で餌を探す
- 地中で効率的に餌を見つけるため、嗅覚と触覚が発達
3. 行動パターン
- 地下での単独生活
- 基本的に単独でトンネルを使い、縄張りを持つ
- 活動時間
- 夜行性が強いが、餌が豊富な時間帯に昼間も活動することがある
- 防御・警戒
- 外敵や振動に敏感で、危険を察知すると深いトンネルに隠れる
4. 繁殖・子育て
- 繁殖期:春〜夏
- 妊娠期間:約25〜30日
- 出産頭数:1回に2〜5匹程度
- 巣穴
- 地中に柔らかい落ち葉や土で巣を作る
- 幼獣は生まれてすぐに毛があり、母親に守られながら自力で動ける
天敵はいるのか?
センカクモグラは恐らく天敵はいません。

センカクモグラの幼獣について
センカクモグラ(Urotrichus talpoides)の幼獣について詳しく整理します。
1. 誕生と初期特徴
- 出産時期:春〜夏(地域や気候により変動)
- 出産頭数:1回に2〜5匹程度
- 体重・体長:生まれた時は約5〜10g、体長約3〜5cm
- 外見:
- 毛は非常に短く柔らかいが、生まれた時点で薄く毛が生えている
- 目は閉じている(数日〜1週間で開く)
- 耳はまだ小さく、外見ではあまり目立たない
2. 行動・生活
- 巣穴で母親に守られる
- 地中の巣穴に落ち葉や土で作られた巣で育つ
- 母親依存
- 生後数日間は授乳に依存
- 母親の移動に伴って徐々に外のトンネルで餌を探す練習を始める
- 初期の採食
- 生後2週間前後で少しずつミミズや昆虫を食べる練習を始める
3. 成長過程
| 生後期間 | 特徴・行動 |
|---|---|
| 誕生直後 | 目が閉じており巣穴で授乳。毛は薄く短い |
| 1週間〜2週間 | 目が開き、巣穴周囲を動き始める |
| 2〜3週間 | 採食の練習開始。母親と一緒にトンネル内を移動 |
| 約1か月 | 巣穴から離れ、独立した行動が可能 |
| 2か月前後 | 大人と同じ生活パターンに近づく |
4. 防御・警戒
- 幼獣は巣穴内で隠れ、外敵から身を守る
- 母親が危険を察知すると、幼獣を深い巣穴や別のトンネルに避難させる
センカクモグラは絶滅危惧種なのか?
センカクモグラは沖縄県レッドリストでは絶滅危惧IA類と判定されており絶滅の危機にあります。2010年に「センカクモグラを守る会」が設立。この会によって生態なども含めて調査を進めています。元々希少種であるうえに個体数が少ないため、まだまだ解明が必要です。
1. 保全状況
- IUCN(国際自然保護連合)レッドリスト
- 評価:Least Concern(LC)=軽度懸念
- 理由:広く本州・四国・九州に分布しており、個体数が比較的安定しているため
- 日本国内の状況
- 山地や森林、湿った土壌など適した環境に広く生息
- 法的には特別な保護対象ではない
2. 安定の理由
- 適応力が高い
- 森林、草地、湿地などさまざまな地形に生息可能
- 地下生活
- 地中で生活するため天敵や環境変化の影響を受けにくい
- 繁殖力
- 春〜夏に繁殖し、1回に2〜5頭を出産
3. 注意点
- 局所的には森林伐採や宅地開発、農地化などで減少する場合がある
- 土壌の乾燥や硬化により生息環境が制限されることがある
センカクモグラはペットとして飼育可能?
センカクモグラは絶滅危惧種に指定されているため、一般人が飼育することは不可能です。実際に尖閣諸島へ行って観察してみることをおすすめします。
1. 法律面
- 日本国内での野生個体の捕獲・飼育は、野生動物保護法や地域の条例で制限される場合がある
- 許可なしに捕獲・飼育すると違法行為になることがある
- 動物園や研究機関では特別な許可を得て飼育される場合があるが、一般家庭での飼育は原則不可
2. 生態・性格面での飼育の難しさ
- 地下生活専門の生物
- 地中でトンネルを掘って生活するため、飼育用ケージでは環境を再現できない
- 警戒心が非常に強い
- 人に懐かず、ストレスを強く感じやすい
- 持ち上げたり触ったりすると攻撃的になることもある
- 食性が特殊
- ミミズや昆虫など、地下で捕食する餌が中心
- 家庭での栄養管理は非常に困難
3. 生活環境の再現が困難
- 飼育には柔らかい土壌と地下トンネルが必要
- 湿度や温度管理も重要で、自然の環境を完全に再現することは難しい



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