スローロリスはどんな動物?特徴、生態、生息地について解説

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スローロリスはどんな動物?特徴、生態、生息地について解説します。ぬいぐるみのような可愛いこのリスの動物は世界的にもとても人気があります。今回はスローロリスの生態や生息地などについてまとめて紹介していきますので参考にしてもらえればと思います。

スローロリスとは? 基本ステータスについて

スローロリスは霊長目ロリス科に分類されるスローロリス属の動物です。体長は26.5 – 38cm、体重は0.4 – 2 kg。

Japanese(和名)スローロリス
English(英名)slow loris
scientific name(学名)Nycticebus
classification(分類)Mammalia、 Primates、Lorisidae、Nycticebus
哺乳綱、霊長目、ロリス科、スローロリス属
IUCN Status(保全状況)ENDANGERED
Length(体長)26.5 – 38cm
Weight(体重)0.4 – 2 kg

分類について

スローロリスは1785年にTardigradus coucangという学名で初めて記載されました。1800年から1907年までに多数のスローロリス属の種がいくつか報告されそれまで発見されていた全てのスローロリスを1つの種として分類することになりました。以下の亜種が存在しますが、絶滅危惧種に指定されています。

Name
(名前)
Scientific Name
(学名)
Bengal slow loris
ベンガルスローロリス
Nycticebus bengalensis
Sunda slow loris
スンダスローロリス
Nycticebus coucang
Javan slow loris
ジャワスローロリス
Nycticebus javanicus
Bornean slow loris
ボルネオスローロリス
Nycticebus menagensis
Lesser slow loris
レッサースローロリス
Nycticebus pygmaeus

Nycticebus bengalensis

インド亜大陸とインドシナ原産のスローロリスの一種です。 スローロリスの中で最大の種で、頭から尻尾までの長さは26~38 cm、体重は1 ~ 2.1 kgです。丸い頭、平らな顔、大きな目、小さな耳が大きな特徴で、現在絶滅危惧種に指定されています。

Nycticebus coucang

スンダ・スローロリスはインドネシア、西マレーシア、タイ南部、シンガポール原産。他のスローロリスと同様に、濡れた鼻、丸い頭、厚い毛皮に隠れた小さな耳があります。現在絶滅危惧種に指定されています。

Nycticebus menagensis

インドネシアのジャワ島の西部および中部に生息しているのがジャワスローロリス。額には目立つ白いダイヤモンド模様があります。体重は565~687 g、頭胴長は約293mmです。ワシントン条約の付属書 I に登録されていて、絶滅危惧種に指定されています。

Nycticebus borneanus

インドネシアのボルネオ島中南部に生息するスローロリス。他のスローロリスと同様に、この樹上性および夜行性の動物であり、野生生物の違法取引によって脅かされています。現在絶滅危惧種に指定されています。

Nycticebus pygmaeus

レッサースローロリス、ピグミースローロリスは、ベトナム、ラオス、カンボジア東部、中国のメコン川以東で見られるスローロリスの一種です。体長は約 19~23 cm で、尾は非常に短いです。現在絶滅危惧種に指定されています。

生息地について

生息地は主に東南アジアから南アジアの一帯になります。多くの亜種がいますので地域によって会えるタイプは違います。

特徴は?どんな感じの生物なのか?

スローロリスは走ったりジャンプしたりして逃げることができない変わったリスです。スローロリスは樹上生活者で、夜行性。枝から枝に移動する時、ほとんど音を立てず、ゆっくりしたスピードを維持できるため、敵に気づかれません。昼間は枝分かれした木の間で昼寝をします。体全体に羊毛状の短い毛が生えていて色は背中が灰褐色から赤褐色です。しっぽはとっても短く、体毛に隠れていてほとんど見えません。

性格はどんな感じなのか?

スローロリスは警戒心が強く、夜行性でもあるため、慎重な行動をします。大きな音などを与えるとストレスを感じてしまうため、取り扱いに注意が必要になります。特にペットにしている方は静かな生活を心がける必要があります。基本的に単独行動をしていて威嚇するときにだけ鳴き声をします。

生態はどうなっているのか?

スローロリスは樹液、花蜜、果物、昆虫などを食べて生活をします。繁殖に季節性はなくメスは1年間隔で出産します。 妊娠期間は約190日で1回につき1頭産むことが可能。寿命は15~20年程度と言われています。

天敵はいるのか?

スローロリスは、毒性哺乳類です。毒素を敵が舐めたり、擦ることによってダメージを与え自分の身を守っています。小動物であれば死に至らせることもあり、 人間に対してはアナフィラキシーショックを与えることができます。このため、毒を持つスローロリスは基本的に捕食されることは少ないです。 

スローロリスは絶滅危惧種なのか?

スローロリスは絶滅危惧種に指定されています。これには以下のような原因があります。保護対策は種ごとに講じられていないですので国任せになってしまっています。

生息地の喪失

東南アジアや南アジアは世界で最も開発されている土地です。スローロリスの住処となる森が消えるとだんだん身を隠せる場所がなくなり、捕食されてしまいます。

密猟の横行

スローロリスを狙った密猟もとても増えています。ペットとしてもとても人気があるため、乱獲されており、生息地の分断や縮小が起こってしまっております。

スローロリスは飼育できるのか?

スローロリスは絶滅危惧種であるため、非常に稀少な生き物です。ペットとして飼うさいはお住みの国において登録などの手続きが必要になります。

スローロリスの値段は?

スローロリスはとても希少な動物となっており、もし買うとなると、日本円で20万円~100万円いじょうがかかるといわれています。数少ない生き物でかなり高騰しています。さらには国内で繁殖された個体か、里親としての譲渡ででしか手に入らないでしょう。

必要なものはどんなもの?

ケージ、餌、止まり木、巣箱が最低限必要になります。スローロリスは樹木の上で生活しているので、止まり木が必須。スローロリスは雑食性で、果物、野菜、ドッグフードなどで代用できます。温度管理も必須です。スローロリスは基本的に暑さに強く寒さに弱い生き物です。27℃で調整をしましょう。

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