ホシハジロはどんな鳥?特徴、生態、生息地について解説します。ホシハジロは赤色の頭がとても特徴的になり、ヨーロッパで主に見ることができる鳥類です。冬季になるとアフリカ大陸北部、中近東にも出現しますが実は絶滅危惧種に指定されている鳥です。
ホシハジロとは? 基本ステータスについて
ホシハジロはカモ目カモ科ハジロ属に分類される鳥類。漢字は星羽白、学名はAythya ferina。全長は42-49cm、翼開張72-82㎝、体重は0.5-1kg。情報の一覧は以下の通り。
| Japanese(和名) | ホシハジロ |
| English(英名) | Common pochard Eurasian pochard European pochard |
| scientific name(学名) | Aythya ferina |
| classification(分類) | Ave、 Anseriformes、Anatidae、Aythya 鳥綱、カモ目、カモ科、ハジロ属 |
| IUCN Status(保全状況) | VULNERABLE |
| Length(全長) | 42-49cm |
| Weight(体重) | 0.5-1kg |
ホシハジロの分類学(Taxonomy of the Common Pochard)
ホシハジロは鳥類で、カモ目(Anseriformes)に属する淡水ガモの一種です
| 分類階層 | 名称 |
|---|---|
| 界 (Kingdom) | Animalia(動物界) |
| 門 (Phylum) | Chordata(脊索動物門) |
| 綱 (Class) | Aves(鳥綱) |
| 目 (Order) | Anseriformes(カモ目) |
| 科 (Family) | Anatidae(カモ科) |
| 属 (Genus) | Aythya(アカハジロ属) |
| 種 (Species) | Aythya ferina(ホシハジロ) |
生息地について
ホシハジロはヨーロッパを中心に分布します。
1. 世界的な分布
ホシハジロはユーラシア大陸を中心に広く分布する渡り鳥です。
- 繁殖地(夏季)
- 北ヨーロッパ、ロシアの北西部〜シベリア南部
- 湿地や淡水湖、川の周辺で繁殖
- 越冬地(冬季)
- 西ヨーロッパ(イギリス、フランス、オランダなど)
- 中東、インド、東アジア(中国、日本、朝鮮半島)
- 海岸沿いの浅い湖、河口、内湾でも越冬する
2. 日本での生息地
- 渡来時期:主に10月~3月
- 主な越冬地:
- 北海道、東北地方の湖沼
- 関東・中部・近畿地方の大きな池や河川
- 潮の干満がある河口や内湾でも観察される
- 行動:
- 群れで生活することが多い
- 潜水して水草や水生生物を採餌する
3. 生息環境の特徴
- 水域タイプ:
- 淡水湖、河川、池、湿地
- 冬季は浅い内湾や汽水域でも見られる
- 水質・水深:
- 比較的静かな水域で、水深が浅めの場所を好む
- 植生:
- 水草や藻類が多い場所
- 餌となる水生昆虫や小魚が豊富な環境

特徴は?どんな感じの生物なのか?
ホシハジロはオスは頭部から頸部の羽衣が赤褐色、胸部の羽衣や尾羽基部を被う羽毛は黒。メスの虹彩は褐色。ホシハジロはヨーロッパにかなり広く生息しており、冬季になるとアフリカ大陸北部、中近東からインドにかけて越冬します。ホシハジロは湖沼、河川、河口、内湾などに生息します。
1. 外見(見た目)の特徴
オス
- 頭:赤褐色で光沢がある
- 胸:黒
- 背中・翼:灰色
- 目:黄色
- 全体的にくっきりした色合いで目立つ
- 冬羽でも比較的鮮やか
メス
- 全体:褐色系で地味
- 胸や背は濃淡のある茶色
- 目はオスよりやや暗め
- 遠くからだと茶色の普通のカモに見える
共通
- 体長:約45〜50cm(中型カモ)
- 翼開長:約70〜80cm
- 潜水用のカモで、体型は丸くて水に浮かぶのが得意
2. 生態・行動
食性
- 主に潜水して採餌する
- 水草、藻類、小魚、甲殻類、水生昆虫など
- 食べるものは季節や場所によって変化
生息環境
- 湖沼、池、河口、湿地、浅い内湾
- 冬季は群れを作り、数十〜数百羽単位で行動
繁殖
- 繁殖期(春〜夏)は北方の湿地や湖で行う
- 巣は水辺の草むらや浮島に作る
- 1回の繁殖で8〜12個の卵を産む
飛翔・渡り
- 優れた渡り鳥で、長距離を移動
- 飛ぶときは直線的で速く、水面近くを飛ぶことが多い
3. 性格・特徴的な行動
- 基本的に臆病だが群れでいると落ち着く
- 冬の水面で潜水して餌を探す姿が特徴的
- オスは繁殖期になると頭部の赤褐色が鮮やかになり、メスにアピール
生態はどんな感じなのか?
ホシハジロは食性は植物食で種子、葉、芽、地下茎、魚類、両生類を食べて生活をしています。繁殖形態は卵生。水辺の茂みや水面に浮かぶ水生植物の上などにヨシを積み上げた巣を作ります。8-10個の卵を産んでメスが抱卵をします。寿命は20年くらいです。
1. 食性・採餌行動
- 潜水採餌型のカモ
水中に潜って水草や藻類、小魚、甲殻類、貝、昆虫などを食べます。 - 採餌方法
体を沈めて潜水し、水底の植物や動物をつかむ。 - 時間帯
日中も採餌しますが、群れで安全を確認しながら行動することが多い。
2. 繁殖
- 繁殖期:春〜夏(北方の繁殖地で)
- 巣:
- 湖沼や湿地の水辺、浮島、草むらなどに作る
- 水面から少し高い場所を好む
- 卵:1回の繁殖で約8〜12個
- 子育て:
- メスが抱卵・育雛を担当
- ヒナは生まれてすぐ泳ぎ始め、水中の小動物や植物を食べながら成長
3. 移動・渡り
- 渡り鳥で、繁殖地と越冬地を行き来します。
- 移動距離:数千キロメートルにもなることがあります。
- 越冬地:日本、ヨーロッパ西部、インド、東アジアなど
- 群れで移動することが多く、安全を確保しながら飛ぶ
4. 社会性・群れ
- 冬季は群れを作ることが多い
- 数十〜数百羽の大きな群れになることもある
- 群れの中ではお互いの位置を確認しながら潜水採餌
- 繁殖期以外はオスもメスも群れに混ざる
5. 生息環境と適応
- 淡水湖、池、河口、湿地など浅い水域を好む
- 潮の干満がある河口や内湾でも適応可能
- 水質や水草の有無で採餌場所を変える柔軟性がある
天敵はいるのか?
ホシハジロはワシやタカなどに巣を荒らされてしまいます。

ホシハジロのヒナについて
ホシハジロ(Aythya ferina)のヒナ(幼鳥)の特徴や生態について詳しく整理します。
1. 誕生と初期
- 孵化時期:春〜初夏(繁殖地で)
- 卵の数:1回の繁殖で約8〜12個
- 孵化期間:約23〜25日(メスが抱卵)
2. 外見
- 羽色:生まれたばかりのヒナはふわふわの柔らかい羽毛(ダウン)で、黄色や茶色のまだら模様がある
- 目立たない色:捕食者から身を守るため、全体的に地味な色合い
- 体型:丸く小さいが、泳ぎや潜水に適応している
3. 行動・能力
- 泳ぎ:生まれてすぐに泳ぐことができる
- 潜水:潜る能力は徐々に発達する
- 採餌:最初はメスの母鳥に導かれ、水中の小動物や水草をついばむ
- 警戒行動:群れの中で母鳥に守られながら安全を確保
4. 成長
- 飛翔能力:生後50〜60日程度で飛べるようになる
- 羽の換羽:生まれたダウンから成鳥の羽(成羽)に生え変わる
- 親からの独立:飛べるようになると親と離れて自分で採餌できる
5. 生態上の特徴
- ヒナは水中生活に早く適応
- 成長初期から潜水採餌の技術を少しずつ学ぶ
- 捕食者(カラス、猛禽類、陸上の小型捕食者)に対して母鳥と群れが防御する
ホシハジロは絶滅危惧種に指定されている?
ホシハジロは絶滅危惧種に指定されています。自然生息地の変化、そして乱獲により個体数が激減しています。ヨーロッパでは20年間でこの減少割合は30~49%でかなり深刻な状況です。
1. 国際的な状況(IUCN)
- IUCNレッドリスト:Least Concern(LC)=軽度懸念
- 理由:
- 生息数は比較的多く、広い範囲に分布している
- 個体数の減少は一部の地域で報告されているが、全体としては安定している
2. 日本国内での状況
- 日本では特別な絶滅危惧種には指定されていない
- 冬鳥として渡来する個体数は安定しているが、湖沼の干拓や開発による生息地の減少には注意が必要
3. 注意点・保護の必要性
- 生息地の保全:
- 湖沼や湿地の環境が悪化すると群れで越冬する場所が減る
- 捕獲・狩猟:
- 適切に管理されていれば大きな影響はない
- 渡り鳥としての影響:
- 越冬地や中継地での環境変化が長期的には個体数に影響する可能性
ホシハジロはペットとして飼育可能?
ホシハジロは飼育は難しいでしょう。絶滅危惧種に指定されており、個体数が激減している状態だからです。
1. 基本的な飼育可否
- ホシハジロは野生の渡り鳥であり、基本的にペット用として流通していません。
- 日本国内で捕獲や販売は法律で制限される場合があります。
- ワシントン条約(CITES)での規制対象ではありませんが、野生動物保護法により野生個体の捕獲は原則禁止。
- ペットとして飼う場合は、繁殖個体や専門の施設で繁殖されたものに限られます。
2. 飼育の難しさ
- 広い水域が必要
- 潜水するため、水面が広く深めの池や大型水槽が必要
- 群れでの生活を好む
- 単独飼育だとストレスがかかりやすい
- 食性
- 水草、小魚、甲殻類などを与える必要があり、餌の準備が大変
- 冬季管理
- 渡り鳥なので気温や日照に敏感
- 飛翔能力が高いため
- 大きな飛び出し防止策(広い囲い、ネットなど)が必要
3. 総合評価
- ホシハジロはペット向きではない
- 飼育は非常に難しく、専門的な知識・設備が必要
- 一般家庭での飼育は現実的ではなく、野生観察が最も適した関わり方



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