プレーリードッグはどんな動物?特徴、生態、生息地について解説していきます。プレーリードッグは飼育する方もいるため、ペットとしても人気があります。北アメリカに分布するジリスの仲間でとても可愛らしいため、多くの人から注目を受けています。
プレーリードッグとは? 基本ステータスについて
プレーリードッグはネズミ目(齧歯目)リス科プレーリードッグ属の動物で哺乳類に当たります。学名はCynomys。体長は30 – 38cm、尾長8-10cm、体重1-2kg。北アメリカに分布するジリスの仲間です。
Japanese(和名) | プレーリードッグ |
English(英名) | Prairie Dog |
scientific name(学名) | Cynomys |
classification(分類) | Mammalia、 Rodentia、Sciuridae、Cynomys 哺乳綱、ネズミ目、リス科、プレーリードッグ属 |
IUCN Status(保全状況) | ENDANGERED |
Length(体長) | 30-38cm |
Weight(体重) | 1-2kg |
分類について
プレーリードッグはプレーリードッグ属に属していますが、実は多数の亜種が存在します。それぞれ紹介していきます。
Name (名前) | Scientific name (学名) |
black-tailed prairie dog オグロプレーリードッグ | Cynomys ludovicianus |
white-tailed prairie dog オジロプレーリードッグ | C. leucurus |
Mexican prairie dog メキシコプレーリードッグ | C. mexicanus |
Gunnison’s prairie dog ガニソンプレーリードッグ | C. gunnisoni |
Utah prairie dog ユタプレーリードッグ | C. parvidens |
Cynomys ludovicianus
オグロプレーリードッグは一般的な種で最も生息数が多いです。冬眠はせず、体毛が白い種です。地下に巣穴の集合体である「町」をつくることでよく知られています。北アメリカ中央部などの草原に分布しており、大きさはイエネコほどで背面は茶色や褐色、灰色を帯びた茶色です。
C. leucurus
オジロプレーリードッグはその名の通り、尾が白いです。標高の高い山を好み、広大な巣穴は作らず、広範囲に生息しています。冬になると冬眠をして食料の安定のためにジリスを排除します。生息数はとても安定。
C. mexicanus
メキシコプレーリードッグはメキシコ(コアウイラ州、サカテカス州、サン・ルイス・ポトシ州、ヌエボ・レオン州)にのみ生息しています。頭胴長28-35㎝で標高1,600-2,200mの草原で生息しています。害獣としての駆除されてしまっており、絶滅危惧種に指定されています。
C. gunnisoni
ガニソンプレーリードッグはアメリカのコロラド州やアリゾナ州などに生息しているプレーリードッグで生息数はとても安定しています。ガニソンプレーリードッグは、春と秋に年に2回定期的に換毛を行います。 春になると頭から尻尾にかけて脱皮が始まります。目の位置が頭の側面に位置しているため、周辺視野が広くなります。
C. parvidens
ユタプレーリードッグはとても個体数が少なく、ユタ州だけの固有種になります。毛皮は多色で、黒、茶色、先端はこげ茶色で構成されています。 彼らの顔は濃い茶色の頬と顎と口の周りに白っぽい色を持っています。残念ながら絶滅危惧種に指定されています。
生息地はどこなのか?
以上のようにプレーリードッグはアメリカからメキシコにかけてかなり広く分布しております。
特徴は?どんな感じの生物なのか?
プレーリードッグはリス科の仲間のように四肢は短いです。開けた草原地帯やサバンナに生息したり、山岳地帯に生息したり、種別によりかなり差があります。リス科の中では珍しく、大きな群れで生活してしておりオスのほうがメスより大きいです。日中に行動して冬は冬眠をします。気温が下がる冬季には巣穴の中で生活をします。
性格はどんな感じなのか?
プレーリードッグは、社交的で優しい性格です。 さらに集団生活ができる動物なので社会性の強い動物です。コミュニケーション能力も高いといわれています。縄張り意識は強く、テリトリーに入ってきた敵には攻撃をします。
生態はどうなっているのか?
プレーリードッグは植物の葉や茎などを食べて生活をしています。巣は地面に穴を掘ってつくられ、広大な巣穴を形成しており冬は巣穴のなかにこもります。一夫多妻で、繁殖期は1~4月。1度に1-6頭産むことが可能。授乳期間は30~50日で1~2年で成熟。寿命は3-5年程度と言われています。
天敵はいるのか?
プレーリードッグはコヨーテ、アナグマ、オオヤマネコなどに捕食されてしまいます。そのためプレーリードッグは警戒心が強く、巣穴の周辺には見張りを常につけています。危険が迫るとするどい声をあげて仲間に伝えるため鳴き声がイヌに似ていることからプレーリードッグと呼ばれているのです。
プレーリードッグは絶滅危惧種なのか?
プレーリードッグは残念ながら絶滅危惧種に指定されています。メキシコプレーリードッグとユタプレーリードッグは特に危険で、ワシントン条約にも掲載されており、国際取引が厳しく制限されてます。情報では部屋などで暮らしており、地上で保護されるケースが増えています。
害獣としての駆除
害獣としての駆除などにより生息数はとても減っております。これはプレーリードッグは大きな地下トンネルを掘って、牧草や農作物に被害を与えてしまうことで、農家によって報復を受けることが多いです。穴を掘ることから害獣とみなされやすいのです。
プレーリードッグは飼育可能?
プレーリードッグは飼育が可能です。ただし以下の点には気を付けてください。なつく動物ですが、食べ物など飼育には値段のかかるドッグの専用の用品をそろえる必要があります。現在はプレーリーたちの家族での野生の姿も減っており、入手が困難になりつつあります。
特有の臭いがある
プレーリードッグは飼育のさいにとても匂うので注意です。緊張したりストレスを感じたりすると臭腺から臭いを発します。またトイレはどれだけしつけても覚えてくれません。
2頭以上で飼育するのが良い
2頭以上で飼育するのが良いです。プレーリードッグは単独行動はせず、グループを形成して行動をします。そのため、飼育をする際も複数匹で飼育をすると良いです。
エサは専用のペレットがおすすめ
プレーリードッグに与えるエサは、専用のペレットや干し草がおすすめです。栄養もバランスよく含まれています。干し草に関しても、プレーリードッグ専用のものがネットでは販売されています。
ケージ内で飼育が得策
プレーリードッグは運動量の多い動物で良く動くため、ケージで飼育が好ましいです。プレーリードッグの適温は20〜22度です。エアコンやヒーターなどを活用して、15度以上を保ちましょう。
かかりやすい病気がある
プレーリードッグは歯牙腫、肝疾患、肝炎、脂肪肝になりやすいです。プレーリードッグの切歯は、生涯伸び続けます。切歯が折れて歯肉から生えてこなくなることがあります。これで呼吸困難や鼻炎の症状などを起こす病気にかかる可能性があります。またプレーリードッグは肝臓が弱いので早めに動物病院に連れていきましょう。
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